【韓国留学】ソウルで人生を変えた貴重体験。韓国の魅力に触れる

– Today’s writer –


 名前/住まい

かぽん(30代前半) / 三重県

 どこの国・都市へ移住しましたか?

韓国 ソウル

 渡航した時期は? 

2014年6月〜2018年11月

留学を決めたきっかけとその国を選んだ理由は?


『今もし、彼氏ができたなら、そのまま結婚して、私はこの小さな町を出ることなく生きていくのかな…。結婚する前に海外に住んでみたかったな。今からでも行ってみようかな。』

2014年3月1日の朝、私は会社に向かう車の中で、ふと、考えました。
その勢いで、その日の内に、上司に退職希望を申し出ました。その時はまだ、どこの国に行くかも考えていませんでした。そして、勤めていた銀行を2014年3月31日に退行、同年6月9日には、もう、韓国で生活を始めていました。


正直言うと、K-popのアイドルや韓国ドラマが好きなわけでも、韓国が好きな国というでもありませんでした。

そんな私がなぜ韓国に行ったのかというと、英語圏ではなかったことが、大きなポイントでした。幼いころから私と仲が悪い実の姉は、高校時代をアメリカで過ごしており、英語が堪能です。一方の私は、高校時代の英語の成績も見るも無残なものでした。

そんな私が銀行を辞めて1年くらい勉強したからと言っても、恐らく、到底姉に及ぶはずもなく、親戚中から『仕事を辞めてまで1年行ってあの程度』と言われるはず。それは嫌だ!そう思って英語圏だけには行きたくありませんでした。(英語圏は語学学校や物価も高いところが多いというのもあったかもしれません。)

英語圏でなければ、どこがある…?そう思った時に、すぐ浮かんだのは、韓国と中国でした。その時、大学時代、仲の良かった韓国人の友達を思い出しました。韓国と日本の関係は当時から仲がいいとは決して言えませんでした。でも、その友達のように日本のドラマやアニメ、文化を愛して日本に来てくれる韓国人もたくさんいて、また多くの日本人も韓国ドラマやk-popを愛してやまない人がたくさんいるのも事実でした。

そして個人レベルで交流をすれば、すごくいい関係にもなれます。大学時代そのことを通じて、日韓の関係をもどかしく感じていたことも思い出しました。

『留学するはいいが、その後、日本で何をする?どうしたい?』と考えた時、韓国で、韓国の言葉だけでなく、文化や生活習慣、人間性なども学んで、これからの時代を作る世代である、日本にいる韓国人留学生の生活をお手伝いする仕事をしたい!日韓の懸け橋になりたい!と感じたのです。


当時、彼女がよく、『日本は、何をするにも手続きがややこしい。何かの契約をする時はいつでも保証人が必要。留学生たちは困っている。』と言っていっていたのでビジネスとしても需要もあると考えていました。これが私のきっかけです。



韓国と日本との間での大きな違いは?文化や習慣の面で驚いた点は?


韓国も日本も漢字の熟語から成る言葉が実にたくさんあります。(図書館、交通、学校、約束、精神、、、、、、)同じ漢字で基本的に同じ意味なんです。元々漢字は日本も韓国も中国から入ってきたのだら当たり前ではあるのですが、同じ意味なのに言葉の重さやニュアンスが違うところが興味深いと思います。

一番それを感じるのが『約束』という言葉です。韓国も日本も約束の意味は同じです。ただ約束をした時、日本人の友達と同じ感覚でいるとショックを受けたり、ガッカリしてしまうことがしばしばあります。約束を破ったり、ドタキャンする人、嘘をつく人が多いです。

これだけ聞くと韓国人が悪い人のように感じてしまいますが、約束を破ってしまう韓国人に恐らく悪気はありません。


例えば、今週末引っ越しをすることを話したら、「あなたのためなら手伝いたい!行くね!」と言ってくれた友達が、引っ越し当日になって、「学校の行事で来れなかった」といます。韓国に行った当初は『何それ!!もっと早く言ってよ!』と、そういうことがある度にショックを受けていました。ですが、その友達は普段から、いろんなことを助けてくれて親切な人なのです。だからこそ、尚更、日本人の私はそんな友達が約束を破ることが悲しく感じていたのですが、ある時気付いたのです。

韓国人の「○○してあげる」という約束は、その時、その場所では本当に「○○してあげたい。役に立ちたい。」と真剣に思ってくれている。ただ、声には出していないけど「~たい」なので、確定ではなく、今現在この場所ではそういう気持ちなんだと…。そう分かってからは、「○○してあげる」という友達の言葉は、「してくれるんだ!ありがたい。」とは思わず、「私のことをそこまで考えてくれてありがたいなぁ」と思うだけにするようになり、突然のキャンセルでも動じないようになりました。

反対に、こういう文化ですから、急なピンチに強い韓国人が多いような気がします。予定通りにならなかったとしても、そもそも予定すら立てていなかったとしても、対応する能力を持っている人が多いです。また、韓国生活が長くなるにつれて、自分もピンチの時にも動じなく、臨機応変に対応できるようになりました。

渡航先の町で見つけたおすすめの穴場スポットは?


韓国によく行くお酒好きの人はよく知っているとは思いますが、カンジャン市場というピンデットク(韓国のB級グルメ、お好み焼きのようなもの)などの屋台が並ぶ市場があります。元々は韓服の市場だったカンジャン市場ですが、そこで働く人のためにできていった飲食の屋台の方が名物になってしまいました。

ピンデットクだけではなく、タコの踊り食いの刺身、ユッケや牛刺しなども食べれます。麻薬キムパッといって、麻薬のような中毒性があるくらい美味しいと言われる、細めのノリ巻きも人気です。どれもこれもお酒に合う食べ物ばかり!現地の会社員も大好きな屋台街です。

屋台で食べてもよし、空調のある店舗もあるので店舗で食べてもよし、テイクアウトして隣に流れるチョンゲチョンという小川で一杯するのもいいです!

韓国は1人でお店の中で飲む文化がないので、韓国の生活になじんですると一人酒をすることに抵抗感が出てくる人もいると思いますが、ここなら一人でも気軽に昼から飲めちゃいます。



住所 88 Changgyeonggung-ro, Jongno 4(sa)-ga, Jongno-gu, Seoul, 大韓民国
ジョンノ5ガ駅8番出口を出て直進すぐ
屋台 午前11時頃~21時まで
(20時くらいから方付ける店主も多いので夕方がお勧め)

滞在先の環境面は?どんな所に住んでいたの?


留学に来た日本人は、どんなお部屋を借りるでしょうか?大きく分けて4つあります。ワンルームなど(日本で言うアパートなど)、学校の寮、コシワォンという劇狭に振り分けられた部屋、個人経営の下宿寮、が主な住まいかと思います。

まず学校の寮なのですが、もし、入りたい方は入学手続きする前に、寮の有無と、寮に入れる条件を聞いておいた方がいいです。抽選の場合もあれば、先着の場合もあり、多くの学校が希望する人全員が入れるわけではありません。また、大学の学生でなく、大学付属の語学堂の学生は、最長半年しかいられない、などの規則がある学校も多いです。

なので、気になる学校ができたら早い段階で学校に問い合わせた方がいいです。二人部屋なのか、一人部屋なのか、家賃の金額や食事の有無は学校によって異なりますが、ワンルームに比べて初期費用はかからずに、狭すぎない環境は確保できます。


次に、ワンルームなどです。韓国の賃貸物件の多くは、フルオプションで、家具や洗濯機、冷蔵庫などの大型家電が初めから付いていることが多いので便利です。ですが、韓国と日本では賃貸の仕組みが大きく違います。一番の違いは保証金がすごく高いことです。

私が住んでいた首都ソウルでは、普通のワンルームを借りるのに必要な保証金は、探せば500万w(50万円くらい)のところもありますが、1000万w~(100万円~)というのが大半です。日本の敷金、礼金とは違い、退去する時に全額返ってきます。(大家が自己破産しても5000万wまでは国が保証)

大家は、借主が家賃を払えなくなった時のために高い保障金を取る、という理由もありますが、大家はその保証金で運用などをして、収入源にしているという理由もあります。なので、一般的には、保証金を積めば積むほど月々の家賃が下がる仕組みになっています。2億w(2000万円くらい)を保証金に充てて、月々の家賃は0wで住めるチョンセという契約形態もあります。

ならば、日本で頑張って貯めたお金を保証金に充てて、家賃が安くて綺麗なお部屋に住もう!と思う人もいますが、1つ問題があります。為替利率です。仮に入居時に100万円が1000万wで、それを保証金に充てたとして、数年後、留学を終えて帰国する頃、その1000万wが100万円の価値があるか?と言ったら、それは誰にもわからないからです。(反対に運よく儲かるということもありえますが…)

もちろん、そのようなリスクを承知でワンルームに住む人もいます。保証金は怖くて払えないが、どうしてもワンルームに住みたいという人は、留学仲介業者などを利用して、高い家賃を払うことで、保証金が少なくて済むお部屋を見つける人もいるようです。


次にコシワォンです。元々コシワォンとは、国家試験や公務員試験を受ける人が、集中して勉強ができるよう、実家から離れて、机とベットだけの劇狭部屋という環境で勉強する目的である物件です。なので大学の周辺にたくさんあります。

元々はベットと机だけ個室にあり、シャワー、トイレ、キッチン、洗濯機は共同です。今は、シャワートイレが個室についているコシワォン(コシテル)も多くあります。部屋は1畳~5畳で窓が全くない部屋もあります。キッチンは共同ですが、キムチと白いご飯、ラーメン、コーヒーなどが無料で備え付けられているところが多いです。保証金も基本的になく(中には家賃1カ月分取るところもあるそうです)、家賃は月20万~60万で、部屋の広さ、窓の有無、シャワートイレが個室にあるかなどで値段が変わってきます。

保証金がないので、保証金を用意できなかった地方からの学生や、外国人留学生に人気です。日本人の語学生もたくさん利用しています。私も4年半の韓国生活の中で、コシワォンに何度か住みました。中には、1.5畳くらいの部屋もありましたし、4畳の部屋にも住みました。初めてコシワォンを訪れた時は、実家の押し入れより小さい部屋を見て、「こんなところで人間が住めるの?」という衝撃がありました。ですが「住めば都」という言葉もありますが、私の場合、狭さに関しては、すぐに慣れました。




ただ、今、留学やワーホリをお考えになっている方に強く言いたいのは、コシワォンに住むなら、安い部屋を選ぶ上で、狭い部屋を選んだとしても、窓なしの部屋には、住まないでほしいです。私の友人も窓のないシャワー付きの部屋に住んでいましたが、シャワーと狭さのせいで湿気がすごく、いつも頭痛に悩まされていました。太陽の光が全くなく、空気の入れ替えができないとやはり身体に悪いです。窓なしの部屋を選んではいけない理由がもう一つあります。

それは火災です。韓国は日本よりも建物の火災対策が緩いです。それに加えて部屋に窓がないと、火災のときに本当に怖いです。コシワォンの火災で亡くなる方の多くは窓なしに住んでいた人です。2018年にも日本人が亡くなるコシワォン火災がソウルでありましたが、亡くなられた方は窓のない部屋の方でした。


最後に個人の下宿寮ですが、一軒家に部屋がたくさん残っている方がされていることが多い印象です。朝、夕の食事は大家が作ってくれています。もちろん一つ屋根の下で他の学生や大家とすむので、シャワーやトイレは共同です。家賃はワンルームより10万~20万w高いくらいで、保証金び関しては、あったりなかったりしますが、あってもワンルームのような高額ではありません。

学校寮も、下宿寮もプライバシーを気にする人には不向きで、ワンルームは保証金が高いことから、私の周りの日本人は新築のコシワォンの中でも、シャワートイレ付きの部屋に住んでいる人が多かったです。

「ソウル」はどんな街?


ソウルは韓国の首都だけあって、国の中で一番交通が発達しています。地下鉄に関しては、日本語が書いてあるのもありますが、もし韓国語も日本語も英語も読めなかったとしても乗り換えが楽な工夫がしてあるので、日本から遊びにきてくれた日本人の友人は『日本の東京や大阪よりも、土地勘がなくても利用しやすい。』という人が多かったです。

ITを利用してアプリなどを作るのも得意な国だけに日本で言うウーバーイートのような出前アプリも日本よりも前にありましたし、タクシーも現在地から目的地まで設定して呼べるアプリもあるので、ぼったくりや、深夜の女性のタクシー利用も安心して利用できます。特にソウルは主都なので、そういうアプリがどこでも、フル活用できる環境で、すごく便利でした。

また韓国は中学校から第二外国語の授業があるので、約4人に1人は日本語学習者と言われています。日本人の英語教育と同じで、日本語を学校で少し学んだからと言ってみんなが話せるわけではありませんが、日本人が日本のテレビで日韓不仲のニュースを見ていて感じるイメージよりは、街で困っている日本人を助けようと、困っていたら知っている日本語を駆使して助けようとしてくれる人が多いです。

以上のことから、韓国語が話せなくても一人でお出かけも、安心して楽しく気軽にできるので、全くその国の言葉が話せない状態で留学した人にありがちな、話せないから始め引きこもっていしまったり、同じ国の人同士だけで集まってしまって出かけないといったようなことは、意思があれば、避けれると思います。



留学の感想&読者の皆さまへアドバイス!


私が韓国語を学んだことで一番得たものは韓国で出会った友人と、人に対して国のイメージで偏見を持たないことの大切さです。

私が日本を飛び出し、韓国に行った時、私はまだ韓国語を全く話せませんでした。アンニョンハセヨ、カムサハムニダ、サランヘヨくらいは知っていましたが、まずはハングル文字から学校で習いました。学校はハニャン大学の国際語学院でした。その学校には、中国、台湾、ベトナム、ロシア、サウジアラビア、ウズベキスタン、ドイツ、カナダ、アメリカなど、様々な国からの留学生がいました。

クラス構成はできるだけいろんな国の人がまんべんなく振り分けられていて、初めはお互い韓国語ができないながらも、習った単語や文法の範囲で、相手に丁寧に伝えようと頑張りながらコミュニケーションをとりました。日に日にお互い韓国語も上達してきて、お互いの趣味、母国の文化や、国同士の政治や経済、教育や、社会問題なども話せるようになりました。もちろん私たちの共通語は韓国語です。

中国人の友達と話す時も、ドイツ人の友達と話す時も、フランス人の友達と話す時も、英語ではなく、韓国語です。そうする中で、日本にいた時に勝手に持っていたその国のイメージと、実際話した時に感じるイメージが大きく違いました。日本にいながら知らない間に、勝手に外国に偏見を持っていたことに気付きました。それは韓国人に対しても同じです。


特段語学を学ぶことなく、日本にいたなら、私は日本に来てくれた日本語を話せる外国人としか接することがなかったと思います。仮にそういう機会があっても、その人達は、元々日本に興味のあったり、日本が好きな人がほとんどだと思います。ですが、韓国で出会った人たちは、韓国、韓国語という共通点で出会った人たちなので、その国々の日本びいきの会話ではなく、純粋なその国の一人として話ができた気がします。それに、韓国で韓国語の学校に通ったからこそ、これだけ多国籍な出会いがあったんだと思います。

1つの言語がいろんな国の人と私を出会わせてくれました。学校は2016年には卒業していますが、当時のクラスメイトとは今も連絡を取り合っています。これは私の人生の財産だと思っています。

これは英語圏で英語を学んでも同じことが言えると思います。外国で生活しながら、語学や文化を学んで、その国の人と繋がる。また、その国の言語を学んでいる他の外国の人とも繋がる。そうすると、言語を通して、今よりきっと広い世界を見ることができます。もし今、留学しようかしないか悩んでいる人がいるなら、『とりあえず、行ってみて!』と私は言いたいです。

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