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– Today’s writer –
名前/住まい
MAkina(30代後半) / イタリア
今回ご紹介いただく国は?
ウガンダ グル
滞在していた期間は?
2013年6月〜9月
崖っぷち女子、ウガンダへ飛ぶ
親の経営する個人事務所で事務員として働かせてもらって3年。空気も綺麗な地方都市での仕事に不満はなく、条件も良く、ありがたいことではあるけれども、なぜかモヤモヤする。29歳、独身、恋人なし。何も見つけられていない焦りや不安。そこで思い立った、「海外へ長期ボランティアに行こう!」と。早速夜な夜な、世界中のボランティア活動を紹介・斡旋してくれる団体のサイトをのぞいてみた。
そこで出てきたのが、「ウガンダ」という国。なんとなく、アフリカ方面を訪れてみたくて、かつ、全く未知の国を選びたかった。
ここで簡単にウガンダの紹介を。ウガンダはケニアのお隣の国。人口は現在、4200万人余りで、首都はカンパラ。ナイル川の源流があり、カンパラからもツアーがでてる。アフリカといえばサファリ!だが、ウガンダでもサファリツアーは色々とある。
中でも特にウガンダはゴリラの生息域があり、そのトレッキングツアーに参加できる。ちなみに、ゴリラは絶滅危惧種で大事に保護されており、観光客がどかどかと森に入っていくことは許されていない。一日に限られた人数のみ参加でき、費用も他のサファリツアーに比べると安くはないので、しっかりチェックしてから望むと良いかも。
さて、2013年6月のはじめ。成田空港からドバイ経由でウガンダへと向かった。私がボランティア活動をしに滞在する先は、ウガンダの中でも北部にあるグルという町だ。カンパラからバスで8時間程。グルに向かう前、カンパラで2日間滞在し、UVDAの別のおばあちゃんスタッフにカンパラを案内してもらった。
あくる日。ウガンダ滞在2日目にして、少し危ない目にあいそうになった。
カンパラで宿泊していたゲストハウス先で、気の良さそうな南アフリカ人に誘われて彼の部屋の前のデッキでピザを食べた。携帯電話を買ったほうがいい、とアフリカに数ヶ月居たことのある人に聞いていたので。どこで購入したら良いかとか、どんな民族的な服をアフリカの人は着るのかなど。色々と話をしていた(英語がその頃はイマイチだったので、ほぼ聞き役)。
優しい人だな〜と思い、じゃあ次は、僕の部屋で映画みよーよって事になり、ほいほいついていったら…。部屋を暗くされ、訳のわからん映画をパソコンで見はじめ、彼の手が伸びてくる。おいおい!それはないだろ!そーいう事はgirlfriendboyfriendの関係にある人がやるもんだろ、と断ったら、「僕は今日で君のことが好きになった。僕の彼女になって!」と言ってくる。
いやいや、絶対嘘だろ。その時は彼の部屋から逃げて、案の定後日、顔を合わせても微妙な空気。彼は南アフリカ人だったけど、ウガンダでは日本人、とっても声かけられます。気をつけましょう、部屋入ったら基本アウトです。
カンパラ滞在3日目で、グルへ移動。ウガンダは南スーダンと国境を接している国で、グルは歴史的に内戦の被害が多かった地域だ。少年兵や難民問題なども抱え、世界各国から国連機関や国際NGO団体が多数入ってきた。その関係で、欧米人は結構お目にかかる。欧米人だらけのカフェもあったり、美味しいピザレストランもある。
グルへ到着後、今回私の長期滞在のコーディネートをしてくれるスタッフを紹介された。26歳、グル大学にある医学部を卒業したばかりの医者の卵、モリー。彼が後々、ウガンダ滞在において、ハプニングばかりもたらしてくれる存在となる…。
ウガンダの人々の人柄について。特にグルでだけれど、概して人々は温厚。
隣国のケニアとは結構異なる。ケニアは治安があまり良くなく、私がウガンダに滞在していた頃と近い時期に、テロ事件なども起きている。しかしウガンダでは、そういった事件は少なく、首都カンパラを日本人女性が1人で歩いていても問題なかった。ケニアの首都ナイロビでは、怖くて女1人ホイホイ歩けるものではない。
なぜ隣国なのにこういった違いが出るかというと、ウガンダは昔から農業国で、国民の大半が農業に従事しており、貧しくはあったが、食料は最低限ある。といった状況が歴史的にあったからだそう。
食べ物も満足にないと、人々の争いは激しくなる。そういった話を現地の人から聞いて、なるほど、当たり前にいつだって満腹になれる国にいられることにありがたみを感じた。で、全体的に温厚な傾向のあるウガンダの人々。現地で知り合った日本人、欧米人の子達がウガンダで何らかの恋愛関係になる率が…結構高かった!
短期滞在の場合はあまりないけど、数ヶ月以上ウガンダにいる子達、もしくは複数回ウガンダに来る子。ほんのり恋心が芽生えたり、という可愛いレベルのものから、結婚してずっとグルに住んでいる、という中年の欧米人女性も中にはいた。
で、私の場合も、ウガンダ滞在中は、現地人の彼と付き合っていた。相手は前述した、コーディネーターのモリー。
どういう経緯で付き合うまでに至ったかは割愛するが、振り返ってみると、まー彼との付き合いは、いつもいつも何かしらにキレてた気が。約束に2時間遅れてくることしばしば(毎回?)、借りてきたバイク(グルでの主要な移動手段)が壊れて立ち往生したり、競技場近くにある彼の家に閉じ込められ、その時たまたまサッカーか何かの試合が終わってフーリガンみたいなのが暴れて壁をガシガシ叩かれ怖い思いしたり…。何かすんなりいった試しなどなく。これは彼との付き合いだけの話ではないのだけれども。
グルでは、何もかもが、遅延、延期、ドタキャンが当たり前。雨が降れば予定はストップするし、約束はあまり当てにならない。で、彼との付き合いでちょっと面白かった出来事が。
モリーは医者の卵で、その時はいわゆるインターン生、みたいな身分だった。医師を必要としてる施設にその都度行かされて、手伝いをしているらしく。まだまだ拙い英語で日々を送っていた頃、とある社会施設に行こうと言われた。
私が気軽に入って良いものか?と思ったが、モリーと一緒だったからか、易々と中に入れてくれた。中はだだっ広い敷地で、皆さん、結構自由にしてる。自由時間だったのかな?その時だけそういう雰囲気だったのかはわからないけれども。
なぜここにモリーといったのかというと、ある手術をモリーがインターン生として手伝いにいったからだ。手術といっても医学的には簡単なもので、衛生上の観点からも、成人男性も一般的によく施術されるらしい。
こちらの施設では皆さん、列をなして手術を待っていた。で、私は手術の手伝いなんてできないしもちろん資格もないから、敷地の広場にて看護婦のおばちゃんと待機していた。たわいも無い話をしたり、のどかなひと時。相変わらず、待ち時間が長いグル。時間の流れが日本と全く違うかも。
そして少し経った頃、ちょっとちょっと、と、おばちゃん看護婦さんに、「◯×△□×してみたい?」と聞かれた。
まだグル独特の英語に慣れず、???となりながら、うーんとまごまごしていたら、OK!と言われ、行ってきなさい!と促される。いったいどこへ??別の若い看護婦さんに呼ばれ、ついていった先は…モリーが手伝ってる手術室だった。
手術を受けてる真っ最中の方3〜4人が手術台に乗り、モリーを含めたお医者さん何人かがいて。みんなが一斉にこっちを向く。恥ずかしい。
どうやら、手術を見せてあげるよって事だったらしい。衛生的な手術服など一切何も身につけず、手洗い消毒もせず、突如手術室に入れてしまうなんて。日本でだって、壁越しに生の手術現場を見たこともない。いきなりの出来事だったので、あたふたしてしまい、結局その場を退散することに。
モリーには思いっきり、「Hey, Maki!」めっちゃウェルカムー!と陽気に言われたけど、いやいやいや、そこはちょっと、申し訳ないでしょ。とまあ、他にも色々と、日本ではありえないよなという出来事は経験しました。5年後の今となっては、どれもいい思い出。全てが整い、衛生的で、規則正しく、便利な日本とは真逆の国。
ウガンダから日本に帰国した際、成田空港や駅での、人々の整然と列をなす姿に逆カルチャーショックを受けた。ウガンダへ行って何かやりたいことが見つかった、とかではないけれども、自分の脳を思いっきり揺さぶられた数々の経験は、貴重な人生の一コマだ。
あとがき
記事の最初の方にも書きましたが、ウガンダの人々は概して優しく、穏やかで、サファリツアーなども楽しめるし、初めてアフリカを訪れるにはオススメの国です。(女性の方は、ナンパされる率が高いから気をつけてね!)。ウガンダという国にちょっと興味を持たれたら、ぜひ検索してみてください。長々と読んで下さり、ありがとうございました!
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