– Today’s writer –
名前/住まい
ブラウニー(20代後半) /アメリカ
どこの国・都市へ留学しましたか?
アメリカ ロサンゼルス
留学していた時期は?
2018年3月~
今回はアメリカ在住のブラウニーさんに「アメリカ特有のユニークな文化と習慣7選」をご紹介していただきます。
1.ごみの分別はしない
日本では当たり前のことですが、基本的にゴミはきちんと各家庭で分別してだしますよね。公共施設やショッピングモールに設置されているゴミ箱でさえ、燃えるゴミと燃えないゴミにきちんと分けられています。
しかし、アメリカではこの分別の概念がすごく低いです。
例えば、紙類、割れてしまったビンの破片、空き缶、ペットボトル、乾電池、壊れた家電製品などと、どんなゴミでも分別することなく1つのごみ袋に入れて捨てます。各家庭には外に設置してある移動式の特大ゴミ箱があり、家の中のゴミ袋がいっぱいになるとその特大ゴミ箱に捨てます。
ゴミの日になるとその特大ゴミ箱を家の前の道路に出しておくと、地域のゴミ収集車が中身だけ回収してくれるシステムになっています。
このゴミ収集車も、日本で見かけるようなゴミ収集車とは違い、ロボットのように側面から腕が伸びてきて特大ゴミ箱をひょいっと持ち上げコンテナの中にゴミ箱の中身だけ捨てて後は器用にゴミ箱を元の場所に戻してくれます。
小さな子供たちにとってはまさにスーパーロボットカーさながらで、ゴミ収集車に目をキラキラさせて眺めている様子に温かい気持ちになります。
考えることなくなんでもゴミ袋に放り込んでしまえるなんとも便利なシステムですが、やはり、日本人のわたしにとっては分別せずになんでも1つにして捨ててしまうことにまだ少し抵抗があります。
また、不思議なことに、アメリカ人はゴミの分別には関心が低いわりには環境問題につながる対策の一環として、州や地域によってはレストランやカフェでプラスチックのストローを使用することを制限する法律ができたり、スーパーや雑貨屋さんなどで買い物をした際に貰う袋は、プラスチック製のいわゆるビニール袋を禁止し、紙袋でなければいけないというルールがあったりと、厳しい制限がある地域もあります。
2.洗濯物は外に干さない
私が日本にいたころ、私の家には乾燥機が設置されていましたが、お天気のいい日は基本的に外に洗濯物を干していたため、うちでは洗濯乾燥機の出番はそう多くはありませんでした。主に、急いでいてすぐに洗濯物を乾かしたいときやじめじめした天気が続く梅雨時期に使用していました。
その後お家をオール電化にすることにしてからは、ガスで動いていた乾燥機は撤去することになりました。撤去後も特に支障はなくいつものように庭に洗濯物を干していたため、そこまで不便に感じることもありませんでした。おそらく日本の一般的な家庭では、うちのように洗濯物は基本的に外で干すことが多いと思います。
一方、アメリカのお家には洗濯機の横にはほぼ必ず洗濯乾燥機が当たり前に設置されており、洗濯物は外に干すものではなく乾燥機で乾かすものという考え方が主流です。そんなアメリカで生まれ育ったわたしの旦那さんは、私よりも乾燥機の扱いに慣れており、乾燥機に入れてほしくないもの、一緒に洗濯・乾燥してほしくないものに自分なりのこだわりがあるようです。
初めはすこし驚きましたが、1つ1つ物干し竿に干すよりも便利だし、乾燥機から取り出した後の洗濯物は毎回ふわふわに乾燥してくれているので私はすぐに乾燥機派なりました。地域によっては、外観を損ねるという理由から家の外に洗濯物を干すことを禁止している地域もあるそうです。
乾燥機主流の文化はこのような理由からきているのかもしれません。
3.生卵は食べてはいけない
アメリカで生活する機会がある方は、間違っても生の調理されていない卵を口にしてはいけません。皆さんもよくご存じの食中毒の要因になるサルモネラ菌の感染の可能性がものすごく高いからです。
私たち日本人でも、生食用でない肉や魚を調理せずに食べたりしませんよね?その感覚でアメリカでは卵も同じです。むしろ、アメリカ人からすれば、卵を生で食べてしまう日本人のほうが信じられないと引き気味に驚かれたこともあります。
というのも、アメリカの一般的なスーパーで販売されている卵は、日本のように生で食べられるほどきれいに消毒されているわけではありません。パッケージにも「冷蔵庫で保存し、しっかり過熱してから食べるようにしてください」と注意書きがされています。また、スーパーで卵を購入する場合、パッケージを開いて中身を確認しないと、割れている卵が混ざっていることもあるので要注意です。
ちなみにアメリカ人である私の旦那さんは日本に住んでいたことがあり、その際すき焼きが大好物になりました。やっぱり卵を生で食べることに初めは抵抗があったようですが、今では生卵の魅力にはまってしまったそうです。私も卵が大好きなので、以前、生で食べてもいい卵がアメリカで売ってないか調べてみたことがあります。
その結果私たちが見つけたのが、“Pasteurized egg”という商品でした。この商品は、低温殺菌された卵という意味で、生で食べても食中毒を発症するリスクが低いというものでした。
早速購入しようと思い、取扱店舗を検索してみましたが、残念ながら、私たちの住む地域の近くで取り扱っている店舗がなく結局アメリカに来てから、一切生卵を口にしていません。卵かけご飯や、月見うどんなどの生卵料理が恋しくなることもありますが、日本に帰った時の楽しみに取っておくことにします。
4.タバコのルール
最近日本でも禁煙・分煙という意識が高くなってきているように思います。レストランや、カフェ、ファミレスなど、幅広い層のお客さんが利用するような飲食店では、喫煙席と禁煙席を分けるようになって、タバコを吸う人も吸わない人も快適に食事が楽しめるようにできていてすごくいいシステムだと思います。
そんな日本の分煙システムも、アメリカ人からするととんでもないことだそうです。
というのも、アメリカの飲食店では基本的に全面禁煙が当たり前です。食事をする場所で喫煙なんて考えられません。アメリカ人のお友達は、日本でお寿司屋さんに入り、そこで食事をしていたときに別の席のお客さんが突然タバコを吸い始めたことにものすごく驚いていました。
ほかにもアメリカの喫煙のルールは厳しく、州によって細かく違ってくるとは思いますが、私の住んでいるカリフォルニア州では、自分の敷地以外の屋外での喫煙は基本的に禁止されています。例えば、道路での歩きたばこはもちろん、ビーチや公園での喫煙も禁止されています。
このようなアメリカの喫煙文化のためか、アメリカの喫煙禁止のバーやナイトクラブでは “chowing tobacco” いわゆる“噛みタバコ”を噛んでいる人も多く見かけます。
タバコを吸う人にとっては肩身の狭い思いをしなければならず、すごく不便かもしれませんが、私のようなタバコを吸わない人や、小さなお子さん連れの家族にとってはすごく良心的ないいシステムだと思います。
5.フレンドリーな接客
アメリカでは、ファストフードの店員から、レストランのウェイター、衣料品店のスタッフまでみんなフレンドリーで、まるで友達のようにフランクに接客してきます。日本での丁寧な接客に慣れている人だと少しあれっ?と違和感を覚えるかもしれません。
ですが、慣れてしまうとこういうものだと特に気になることもなくなります。たまにびっくりするのは、お客さんがいるのに堂々とスムージーを片手に接客をしていたり、接客中にお昼休憩まだとってないんだよね~とほかのスタッフに回されたりと、日本ではありえないことも起こります。さすが自由の国アメリカという感じです。
世界一の接客といわれる日本の接客は、基本的に私たちは大切なお客様であり神様であるという扱いで、店員さんはものすごく丁寧に接してくれ、基本的に敬語が当たり前ですよね。
でもアメリカでは、レジで順番が来ると「Hi, How’s going today?」「I like your dress.」というようにすごくフランクに話しかけてくることがごく普通です。
英語には日本のようなとてもかしこまった敬語がないということもお客さんと店員の距離が近い理由の一つかもしれません。個人的な意見ですが、敬語の文化がなく対等に話ができるという習慣に助けられることもあります。
たとえば、お客さんや上司、目上の人が相手だとしても、その人がものすごく無礼な態度を取ったり、理不尽な対応を迫ってきたりした際にははっきりと「No」と伝えることができるし、理由をストレートに述べることができます。
日本で同じようできるかと考えたとき、私の性格もありますがかなり難しいところがあると思います。やはり、お客様は神様、こちらが我慢しなければならないという風潮が邪魔して嫌な思いをすること少なくないと思います。
6.チップ
アメリカでの生活でいまだに慣れないのがチップのシステムです。そもそもチップというのは、良心的なサービスだったと思ったら払う、そうでない場合は払わないという場合もありますが、飲食店やサービス業の場合、基本的にチップは義務と考えたほうがいいでしょう。
むしろ、チップ無しというのはマナー違反になることもあります。その背景には、アメリカのウェイトレスやウェイターなどのサービス業に支払われる賃金はものすごく低いという事が言えます。そのため、チップの稼ぎがないと生活ができるほどの収入にはなりません。
サービスの評価や気持ちを表したいときにもチップ制度を使って、支払う金額で表します。例えば「あなたの接客がすごくよかったため、快適にサービスを受けられました。」という気持ちを込めて相場よりも多めに支払ったり、逆に「気分を害することがあった」「接客の仕方を改めてほしい」と思えば少なく支払ったりすることもあります。
レストランだとお会計の15%~20%くらいが相場といわれているため、外に食事に行くと、メニューに表示されている値段プラス高い消費税に加え、ウェイターやウェイトレスに支払うチップが加算されるため割と高くつきます。
ごく普通のレストランでのディナー2人分でおよそ4000~6000円だと想定していたほうがいいかもしれません。
このチップの支払いをめぐって一度、びっくりする経験をしたことがあります。セルフで焼いて食べるコリアンバーベキューのお店でチップを要求されたことです。
特に特定のウェイターが席に着いて接客してくれるわけでもなく、肉を自分たちで焼いて食べてるシステムだったので、この場合チップはいいか、と支払いを終えてお店を出ようとした際に、チップはなしですか?と聞かれたことがあります。
結局チップを渡してあげましたが、直接要求してくるこの店員さんに戸惑いながらもなんだか感心してしまいました。
7.テーブルマナーの違い
アメリカでスープを飲む際に、ずるずると音を立てるのはマナー違反です。日本のラーメン、お蕎麦のように、むしろ音を立ててすすって食べるのが正しい楽しみ方だという意見に、嫌な顔をするアメリカ人もいます。
なんでも、日本のお味噌汁や、中華料理などのアジアのスープは基本的に熱々の状態で提供されるため、私たちは飲むときに自然に空気を含ませながらスープを飲みます。その際、音を立てないと空気を含みながらスープを口にすることができないおいことからこのような飲み方をするようになったそうです。
アメリカなどの西洋のテーブルマナーでは、このスープをすする音はタブーです。スプーンを使って静かに流し込むように飲むのが正しいマナーです。
アメリカ人と食事を共にする機会がある方は、一緒に食事をする人の気分を害さないためにも、スープの飲み方に気を付けるようにしましょう。
他にも、日本では、ご飯が盛られたお茶碗を聞き手でないほうの手で持ち上げて食事をするのがきれいな作法です。しかし、アメリカでは料理が盛られているお皿は基本的には平たいプレートか浅いスープ皿で、それらを持ち上げて食事をする行為はお行儀が悪いです。
このようにこちらの常識があちらの非常識になることもあるため、海外で食事をする前に、テーブルマナーについてのその国の習慣や基本的な知識を身に付けておくといいかもしれません。
– あとがき –
インターネットが普及し、世界中の人と簡単に瞬時につながることのできる現代社会を生きる私たちにとって、そんなことが起こる前の大昔に比べて、それぞれの国の文化の違いの幅も小さくなっているように感じます。
私自身も、アメリカで生活をするにあたり、日本人とアメリカ人といっても、両方の国の違いというよりも共通していることのほうが多いと感じることがほとんどです。
実際に、アメリカ人からすると外国人であるわたしの生活スタイルや振る舞い、考え方の違いに対してもみんな否定的ではなく、「礼儀正しい日本人らしい考え方ね。」などと割と肯定的に理解しようと努めてくれます。
というのもアメリカでは、アニメや日本食ブームの影響もあり、若い世代をはじめとして日本は人気の国の一つです。そのためちょっとした日本の文化についての知識があるアメリカ人もたくさんいます。
とはいってもやはり文化の違いに戸惑う事やまだ慣れないことに困ってしまう場面もあります。ですが、私個人的には異文化間の違いやその土地独特の習慣に触れるたびに、意外に知らなかった自分の日本人としての一面に出会える気がして、それもまた海外で生活する醍醐味の一つだと思っています。
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