ブルガリアってどんな国? 知られていないブルガリアの特徴10選

東欧に位置する「ブルガリア」は首都ソフィア、第一言語としてブルガリア語が使用され、ルーマニア、ギリシャ、トルコ等の国々に隣接しています。

旧ソビエト連邦の衛星国という事もありロシアとの歴史的繋がりも強く、読み書きにはスラヴ系諸国で主に使用されているのキリル文字が使われています。


日本でブルガリアと聞くと、多くの方が「ブルガリアヨーグルト」を思い浮かべるかもしれません。しかしブルガリアにはヨーグルトの他にも様々な特徴があります。

今回はブルガリア人の家族を持つ筆者が、あまり日本では知られていないブルガリアの特徴や魅力など「リアルなブルガリア」をお届けいたします。

1. 古い建物が多くインフラが整備されていない


ブルガリアの街は全体的に古い建物が多く、過去へタイムスリップしたような雰囲気のエリアも多く見られます。セキュリティが重視されている建物は少なく、外観の補修などもされていない建物がほとんどです。

歴史のある寺院や教会も多く、日本の建造物とは異なる個性的な建物が街へ広がっています。


ブルガリアの住民は、住まいの近くで工事などが始まると予告なしに水道の水がいきなり止まる事もあり、そうした緊急事態に備え貯水をしている家庭が多いそうです。

道路は舗装工事がされていないガタガタ道が多く、突然ブロックが盛り上がっていたり、大きなひびが入っていたり「トラップ」が多いので、車はもちろん自転車や徒歩でも注意が必要です。


日本では多くの道路は綺麗に舗装され、あらゆる場所で頻繫に道路工事が行われていますが、ブルガリアは街並みを通して、公共事業費はほとんど資金が充てられていない事がわかります。

2. グラフィティ(落書き)がとても多い


グラフィティ(落書き)はヨーロッパの国々やアメリカなどでも多くの地域で見かける事があります。しかしブルガリアは国全体のグラフィティの量がとても多いです。お店、住宅の壁や塀、さらに銅像や記念碑にまでグラフィティが描かれている事があります。

日本ではグラフィティを見かける機会はほとんどありません。そもそもグラフィティを描いている者がいればすぐに器物破損で逮捕され、描かれた落書きは消されるでしょう。


ブルガリアの街で見られるグラフィティのほとんどが走り書きのような文字や落書きですが、イギリスのバンクシーのような大掛かりなグラフィティアートが見られる事もあります。

※プロブディフの地下歩道で撮影したグラフィティアート

ブルガリアはエリアによってはグラフィティアートは合法です。(記念碑や住宅へのグラフィティはもちろん違法です)アメリカやオーストラリア等の地域によっては合法の国もありますが、日本では基本違法なので真似しないようにしましょう。

3. 野良猫のみならず野良犬も多い


筆者は日本や現在住むイギリスで野良犬に遭遇したことがなかった為、ブルガリアで驚いたのは「野良犬」の多さです。野良犬も野良猫もと非常に数が多いです。

しかも多くの野良犬は野生動物のように大きく、初見ではかなり驚く光景です。


上記の写真では女性の飼い犬のように見えますが、こちらも野良犬です。こうした野犬たちは公園やバスの停留場など街のあらゆる場所にいます。

もし見かけても狂犬病ウイルスなどの病気が移る危険があるので、野良犬には安易に触れないようにしましょう。



4. ビーチや海、山をはじめとした美しい自然


ブルガリアの最大の魅力の一つは「自然」です。
日本と同様に四季がある為、夏は非常に暑く、冬には山の近くなどで雪が降ります。大きな山々や海、湖などの壮大な自然が各所にあり、それぞれの季節で異なる景色が楽しめます。


特にBlack Seaと呼ばれる「黒海」に面している都市「ヴァルナ」をはじめとする地域では、多くの魅力的なビーチが存在し、夏は国内外から来る多くの観光客で賑わいを見せます。

青空が反映する海面はとても美しく、穏やかで快適なひとときを楽しむことができます。

5. ブルガリアルーツの国民がほとんど


筆者の住むイギリスのロンドンでは多くの人種・民族が住んでおり、アメリカやカナダなどの国々でも様々なバックグラウンドを持つ人々で溢れています。
日本の場合、東京を中心に移民や様々な国のルーツを持つ国民が増えていますが、それでもまだ日本ルーツの国民やアジア系が大半を占めています。

ブルガリアでも、ブルガリアルーツを持つ国民が80%以上を占め、残りはトルコ系やジプシーで構成されています。観光客も近隣国から訪れる人がほとんどなので、街では日本人をはじめとするアジア人や、黒人、ラテン系のルーツの人々は滅多に出会う事はありません。



6. クレイジードライバーが多い


ブルガリアは危険運転をする人も少なくないので注意が必要です。基本的に信号が少ないので、速度を上げて走る車が多くいます。

山中など過疎地には街灯が一切なく、夜になると全く道路が見えないエリアも存在するので、夜の運転は特に注意をする必要があります。

7. ブルガリア料理はおいしい


ご存知の方も多いように、ブルガリアはヨーグルトをはじめとした乳製品が有名です。デザートとして食べられる事の多いヨーグルトですが、ブルガリアではメインディッシュの肉料理などと共に一緒に食べる事もあります。


またブルガリアの伝統料理は「バニッツァ」と呼ばれるパイ生地のようなペイストリーや、「ムサカ」と呼ばれるラザニアのような料理など、癖のない食べやすい料理が多いのが特徴です。

ブルガリア料理の知名度はあまり高くはありませんが、日本人の皆さんにも食べやすい料理が多いので、ぜひ機会があったらぜひ試してみてください。

8. ブルガリア人は見知らぬ人へ愛想を振りまかない


日本では、「ヨーロッパは見知らぬ他人と話をしたり、フレンドリーな人が多い」と思われている方も多いですが、国や地域によって様々です。

イギリスでは知らない人が道路や公共交通機関などで会話を始める、食料品店で道を譲りあう時などには微笑みながら「Sorry」「Thank you」等と声を掛け合う風潮がありますが、ブルガリアでは日本と同様に見知らぬ者同士のコミュニケーションは多くありません。

人々のコミュニケーションが多いイギリスのような国からブルガリアや日本へ行くとギャップが大きく、行き交う人々が少々冷たい印象に感じる事があります。



国が異なると文化も大きく異なります。それぞれの国で新しい発見をたくさん見つけられることは、他国文化を触れることの醍醐味です。

9. 公園にはベンチがたくさん


ブルガリアの公園にはベンチが沢山あります。公園の入り口にはベンチ、そして少し歩くとまたベンチ。

小さい子どもからティーンエイジャー、大人も高齢者も、年代は関係なく、よくベンチに座ります。公園のベンチでリラックスしたり、友人達と長時間おしゃべりしたりと、時間に追われないブルガリア人の生活はマイペースです。

10. ブルガリア人の家族は広範囲


ブルガリア人は家族がたくさんいます。と言うのも、兄弟が沢山いる大家族という訳ではありません。

ブルガリア人は、親兄弟の子供「いとこ」のみではなく、「はとこ」のそのまた先…と言った具合に、6親等、8親等、10親等…と「家族」の概念が広範囲に渡ります。
日本では、そこまで遠くなるともはや他人ではないかという程の親戚でもブルガリア人にとっては「家族」であり、頻繫に交流を取り合います。

ブルガリア人の家族の結束は強いです。前述したようにインフラが整備されていなかったり、政府や法律が正しく機能していない部分が多くある為、様々な面で家族や友人の伝手が重要となり、「困った時は助け合う」生活が必須となっている状況が大きな理由です。

ブルガリアの特徴まとめ


ブルガリアという国は小さい国で、日本やアメリカのようなモダンな施設や建物が立ち並ぶ国ではありません。また西欧のように観光施設が多い国でもありませんが、最大の魅力は「美しい自然」「歴史的建造物」そして「伝統料理」です。

壮大な自然に囲まれたブルガリアの地は、季節によって異なる鮮やかな景色を楽しむことができ、第二の都市「プロブディフ」の古代遺跡や、世界遺産に登録されている10世紀に創設された「リラ修道院」をはじめとする偉大な歴史的建造物も多く存在します。

ぜひ今後もブルガリアの特徴や魅力を知っていただき、ブルガリアという国へ興味を持っていただくきっかけになりましたら幸いです。

あなたにおすすめの関連記事

【世界のクイズ】ブルガリアの道路に沢山貼られているポスターの正体とは? ギリシャ・ファナリビーチに行ってみた 青い空と海が広がる最高の穴場へ ギリシャってどんな国? ギリシャで驚いた面白い文化7選 ポルトガルってどんな国? 知られざるポルトガルの特徴8選

当サイトは、イギリスのロンドンからnnw studioが運営しています。

WEBサイト・LP制作をはじめ、SEO対策やグラフィックデザイン制作(ポスター、名刺、カタログ、ロゴ等)事業を行っています。詳細は上の画像をクリック!