ポーランド、それはショパンが生まれた美しい風景や歴史的な場所がある国。
これが一般的なポーランドに対するイメージですが、ポーランドはショパン以外にも様々な面白い文化や風習があります。
この記事では、「ポーランドあるある7選」を通じて、ポーランドの特徴的な文化の側面をご紹介します。
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Akari / スウェーデン
ポーランドとの関わり
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1. クリスマスは特別
ポーランドのクリスマスは、家族との結びつき、美味しい食事、そして特別な伝統で満ちています。
家族全員(遠い親戚までも!)が集まるポーランドのクリスマスは、他の国々とは異なる独自の祝い方があり、特に「Wigilia(ヴィギリア)」と呼ばれるクリスマス・イヴの夜が最も大切です。
この「Wigilia(ヴィギリア)」では12の料理を食べ、肉を食べません。肉を食べないのは、キリスト教の断食に関係しています。肉の代わりに様々な魚を食べます。Wigiliaの料理には、以下のようなものがあります。
Wigiliaの料理の例
ビーツという赤い根菜を使って作られた、胡椒の味がよく効いたスープです。スープの中にはウシュカという小さい餃子が入っていることが多いです。
ポーランドを代表する料理のうちの一つです。日本の餃子と似ています。通常のピエロギには肉のものや、デザートのものもありますが、クリスマスのピエロギは肉の入っていないキノコのピエロギをよく食べます。
酸味のある発酵させたライ麦を使用したスープです。通常のジュレックにはソーセージが入っていますが、クリスマスのものには入っていません。
鯉はクリスマス料理での特徴的な材料です。鯉のフライや、「鯉のゼリー寄せ (Ryba w galarecie)」という鯉・グリーンピース・にんじんなどが中に入ったゼリーを食べます。
ニシンをマリネ液につけた料理です。マリネ液には、玉ねぎやニンニク、胡椒などを使います。
キャベツとキノコの煮込み料理です。こちらも普段から食べられているポーランド料理ですが、クリスマスバージョンには肉は入れません。
ポーランドのロールキャベツです。クリスマスバージョンのゴウォンブキには、中にお米やキノコ、玉ねぎを詰めます。
ギリシャ風と名前についていますが、ギリシャの料理ではなくてポーランドの料理です。野菜とトマトソースで煮た魚料理です。
また、クリスマスには、これらの豪華な料理のほかにも、ケーキもいくつかあります。
ポーランドのクリスマスケーキ
ポピーシード(ケシの実)がたっぷりと入ったロールケーキです。中にナッツが入っていることもあります。
ポーランドのチーズケーキです。ニューヨークチーズケーキと比べると、柔らかくてほんのり甘い味がします。
シフォンケーキのように真ん中に穴が空いていて、高さが20cmほどあるケーキです。食感がカステラに似ています。いろいろなバージョンがありますが、我が家では自家製のチョコレートソースをかけて作っています。
また、このほかにも、「Opłatek(オプワテック)」と呼ばれる薄くて白いウエハースがあります。これをちぎって、ちぎったピースを家族全員と交換し、お祝いの言葉を言い合う、というのもポーランドのクリスマスの伝統です。
ポーランドでは、クリスマスは日本のお正月に該当するくらい大切ですが、逆に、ポーランドのお正月は友達と過ごすカジュアルな行事です。
2. 小学校からキリスト教の教育
ポーランドはヨーロッパの中でもキリスト教色が強い国で、小学校からキリスト教教育が行われています。これは国の伝統や文化の一部で、多くのポーランド人がキリスト教の価値観に基づいて育っていると言えます。教育制度が宗教と深く結びついており、宗教行事や祝日もポーランドの教育では重要な役割を果たしています。
小学校で行われるキリスト教育の具体的な例としては、毎週、宗教の授業というものがあり、その中で、聖書の物語について学んだり、キリスト教の倫理観について学びます。また、キリスト教に関連する行事がある際には、学校でも特別なイベントや祈りが行われ、児童も積極的に参加することが推奨されています。
先ほど紹介したクリスマスもキリスト教の行事ですが、他に、イースター、死者の日、など、キリスト教に関連する行事がポーランドにはたくさんあり、キリスト教がこの国でいかに大切かが分かるかと思います。
3. DIYの国
ポーランドはDIYの国としても知られていますが、その理由は少し皮肉めいています。
ポーランドの人は、古くなったものも自分たちで直して長く使いますが、それは、業者に頼むとお金がかかるからです。お金をかけるくらいなら自分たちで安く済ませたい、というのがポーランド流。
その結果、建築や工芸において、DIYを極めたポーランド人の技術力がポーランド国外でも際立っています。
4. ポーランドの郵便ボックスがすごい
ポーランドの郵便の自動送受信ロッカー、通称「Paczkomaty(パチュコマテ)」は、その利便性と革新性で注目されています。これはインターネットやアプリを使って、24時間いつでも荷物を送ったり受け取ったりできる自動システムで、ヨーロッパで最も先進的なシステムの一つです。
他のヨーロッパの国にもこのようなシステムはありますが、ポーランドほどではありません。
利用者はオンラインで配送ラベルを作成し、近くのPaczkomatyに荷物を預けます。また、受取人は自分の荷物が届いた時に通知を受け取り、自分に割り当てられたボックスから荷物を受け取ることができます。
ポーランドではこのシステムが普及しているおかげで、郵便物を手渡ししたり、わざわざ郵便局やコンビニ行って郵便の手続きをする人は今はほとんどいません。
Paczkomaty(パチュコマテ)は、都市部から田舎の農村地域まで広く利用されており、ポーランドの生活をより便利にしていると言えます。
5. ヨーロッパ最大のコンビニŻabkaがある
ヨーロッパにはキオスクはたくさんありますがコンビニはあまりありません。しかしポーランドは違います。
大都市でも郊外の町でも田舎でも、道を歩いていると、必ず目にするのが「Żabka(ジャブカ)」というコンビニです。Żabka(ジャブカ)はヨーロッパ最大のコンビニのチェーンで、食料品から日用品まで幅広い商品を提供しています。
日本のコンビニのように、コーヒーやホットフード、新鮮な野菜も売っていたり、料金の支払いもできます。場合によっては、食べ物を温めてくれることもあります。営業時間も朝6時〜夜11時までと長く、急に何かが欲しくなった時も気軽に買いに行けます。
また、ロボットを使ったお店や無人式のお店など、テクノロジーを駆使した店舗も展開しています。
例えば、無人式のお店ではAI技術を取り入れたカメラシステムを使っており、店内にはレジさえもありません。お店に入る際にカードをかざし、あとはお店の中で商品を選ぶだけ。カメラが、お客さんがどの商品を買ったかということをしっかりキャッチできるので、自分で商品をスキャンする必要もないというわけです。お店を出ると、自動的に支払われます。
有人の店舗の場合24時間営業はできませんが、この無人の店舗は祝日でも24時間営業です。
先ほどのパチュコマテ(郵便ボックス)もそうでしたが、ポーランドでは最新技術を積極的に取り入れている傾向があるように感じます。
6. 結婚式がすごい
ポーランドの結婚式は、華やかで人が多いです。特に「ポーランド式ウェディング」では、様々な儀式や伝統が織り交ぜられ、賑やかな雰囲気が広がります。伝統的なポーランドの結婚式では、食事や音楽、ダンスが欠かせません。
また、結婚式にはウォッカをたくさん飲みます。食べて飲んで踊って、また食べて飲んで…この繰り返しです。
ダンスは新郎新婦2人のダンスを披露したり、ウォッカダンスゲームなんていうちょっと危険なゲームもあります。
とにかく大はしゃぎして楽しむのがポーランドの結婚式のスタイルです。
7. ポーランド語が1番難しい
「自分たちの言語が1番難しい!」これはポーランド人の共通の認識の一つです。
実際に、単語の変化や接辞の追加によって文法的な意味が変わることがあり、これが学習者にとって難しいと感じる要因の一つでもあります。また、ポーランド語はスラブ系の言語ですが、この言語の特徴として、母音や子音の発音が難しいと言うことが挙げられます。
しかし、ポーランド人は自らのこの難しい言語に誇りを持っており、外国人が頑張って学ぶ姿勢を高く評価しています。少しポーランド語を話せただけでも「あら、すごい!」とたくさん褒めてくれるので、こちらも学習のモチベーションが上がります(笑)
ポーランドの特徴まとめ
ポーランドは美しい観光地だけでなく、独自の文化や風習が広がる国です。この記事では、「ポーランドあるある7選」を通じて、その魅力を紹介しました。
クリスマスの特別な祝い方やDIYの文化、最新技術を駆使したシステム、そして賑やかな結婚式など、ポーランドの面白さが伝われば幸いです。
ポーランドを訪れる際には、これらの要素もぜひ楽しんでみてください。
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