フランス(パリ)での地下鉄・バス・電車・タクシーの乗り方

– Today’s writer –


 名前/住まい

ミントティー(30代後半) /フランス

 どこの国・都市へ留学しましたか?

フランス パリ、ボルドー地方

 留学していた時期は? 

パリ:2010年12月~2011年12月

ボルドー地方:2018年4月~現在

地下鉄(メトロ)


パリには地下鉄が1号線~14号線まで走っています。そのため、メトロに乗ればパリ市内は大体どこへでも行けます。しかし、ストライキで運航休止や様々な理由で30分近く駅にメトロが止まったままと言うこともあります。可能であれば、他線・他電車・バス・徒歩など、他の方法を考慮すると良いでしょう。

一部の駅構内やホーム(9箇所)では20分間と制限はあるものの、Wi-Fiが使用できます。年に1度行われる音楽祭や元旦など、夜中中続くイベントがある際にはメトロの改札口が解放され、無料になります。

チケット


路線はゾーン1~5まであり、パリ市内は一部を除いてゾーン1に位置しています。ただし、ゾーン2に入っているパリ市内もメトロに関してはゾーン1と考えられています。このため、料金は同じになります。チケット1枚で隣の駅まででも、始発駅から終点まで乗っても同じチケット1枚で行けるということです。




90分以内であればメトロ間の乗り換えも可能です。また、RER線(後程お話しする電車)への乗り換えも、ゾーン1内であればメトロからの乗り換えが可能となります。逆にゾーン1内のRER線からメトロへの乗り換えも可能です。ただし、メトロやRER線の改札を出てしまうとチケットは無効となってしまいますので、ご注意ください。

チケット料金

 1回券:1.9€(使用期限なし)

 10枚の回数券:14.5€(使用期限なし)

 navigo(ナヴィゴ):定期券のような磁気カード(別途5€・証明写真3.0×2.5cmが必要)

有効期間は購入日から換算するのではなく、月曜日始まりの日曜日終わりになります。つまり、週の後半に買ってしまうと損してしまいます。また、購入できる期間は、使用前週の金曜日から使用週の木曜日までとなります。

→1日用(navigo jour)

2ゾーン(1-2、2-3、3-4、4-5)  7.50€

3ゾーン(1-3、2-4、3-5) 10€

4ゾーン(1-4、2-5)  12.40€

5ゾーン(1-5) 17.80€

→1週間用(navigo semaine)

ゾーン1-5 22.80€

ゾーン2-3 20.85€

ゾーン3-4 20.20€

ゾーン4-5 19.85€

→1か月用(navigo mois)

ゾーン1-5 75.20€

ゾーン2-3 68.60€

ゾーン3-4 66.80€

ゾーン4-5 65.20€

 mobilis(モビリス):一日乗り放題(全ての交通機関に利用できます)

ゾーン1-2 7.5€

ゾーン1-3 10€

ゾーン1-4 12.40€

ゾーン1-5 17.80€

 paris visite(パリ・ヴィジット):ゾーン内であれば全ての交通機関が乗り放題、料金は利用日数によって異なり、連続した1日・2日・3日・5日から選べます。

11.65€(1日)~63.90€(5日)

凱旋門やモンパルナスタワーなどの一部施設の入場料の割引、ヴェルサイユ宮殿2日間パスポートの割引等の優待も受けられます。

どのチケットも窓口もしくは自動券売機で購入できます。ただし、navigoは初めの購入は窓口となります。その後のチャージは自動券売機で可能です。

改札


自動改札では、日本の改札のようにチケットを入れて通るタイプになります。Navigoのように磁気カードの場合も日本と同様、タッチ式です。チケットは改札を通ったら出てくるので、必ず取りましょう。

改札を出る際にはチケットは使用することなく出ることが出来るのですが、時々駅構内・改札口付近で抜き打ちチェックをされていることがあります。チケットを持っていなかったら罰金をその場で支払わなければいけなくなります。改札を出るまでは持っておいた方が無難です。

パリ人の中には、チケットを持たず、チケットを持って改札を通る人と一緒に無理に通ろうとする方も多くいます。運よくチェックに引っかかなければ無賃乗車出来てしまいますが、危険なのでやめておきましょう。



乗り方・降り方


メトロ路線の7番線、7bis番線、10番線、13番線においては、途中で路線が分かれたり、一部で環状線のような路線になっているところがあります。7・13番線では、途中で路線が分かれているので、乗車する際は行き先を十分に確認する必要があります。10番線では終点近くの一部のみで環状線のように円形になっています。


円形路線にさしかかるとメトロは円形に走ることはなく、東方向からやってきたメトロは北部に位置する路線を走って終点まで、西方向からやってきたメトロは南部に位置する路線を走って終点まで行きます。そのため、必要に応じて円形路線から出たら乗り換えが必要となります。勿論時間はかかりますが乗り換えなくても終点まで行って、そのまま戻ってくればいつかは目的地に辿りつくこともできます。

メトロの扉は手動式で、ノブタイプとボタンタイプがあります。乗り降りの際には、ノブを上部に押し上げる、またはボタンを押せば扉が開きます。メトロの扉は勢いよく開け閉めします。メトロは本数が多く、頻回にやってきますので、特に乗る際には駆け込み乗車は挟まる危険が大いにあり、大変危険になりますのでやめておきましょう。

乗り換え


メトロとRER線間の乗り換えは同じゾーン内で、90分以内であれば1枚のチケットで可能となります。トラムやバスへの乗り換えは出来ず、新たにチケットが必要となります。駅を降りたら、案内板に従って進むだけなのですが、誤って改札を出てしまうと、新たなチケットが必要となってしまいますので、ご注意ください。

主要駅の構内はとても大きく、乗り換え時にたくさん歩かなければいけないこともありますので、時間には余裕を持っておいた方がいいでしょう。駅構内が大きい主要駅では、動く歩道も多く設置されています。

出口


上述したように、駅構内が大きい駅も多いです。その分出口もたくさんあります。sortir(出口)の案内板とどこに出るのかをしっかり確認しましょう。

電車


フランスには上記の地下鉄(メトロ)以外にもトラム、RER線(パリ郊外まで行ける)、TGV(他都市へ行ける)、他国へ行けるeurostar(ユーロスター)などがあります。トラム・RER線はメトロと同じチケットを使用できますが、パリ郊外まで行ける電車ですので、目的地がどのゾーンに属しているのか、チケットを購入する際には十分な確認が必要です。

トラムは、パリ市内(ゾーン1)を走っているのは3号線のみとなります。目的地のゾーンに合わせてチケットを購入することを忘れないようにしましょう。トラム駅ホームには改札はありません。

駅ホームに券売機がありますので、そちらでチケットを購入します。メトロのように乗降時にボタンを押して扉を開けます。チケットはトラム内に設置されている器械に差し込み、刻印します。磁気カードのnavigoを使用の際は、navigo用の機械がありますので、そちらにカードをタッチします。


RER線でもゾーン1内であればメトロと同様のチケットを使用できます。しかし、パリ郊外まで行ける電車ですので、目的地がどのゾーンに属しているのか、チケット購入時には十分確認をして購入しましょう。フランスには日本のような乗り越し精算機はないので、誤った料金のチケットを持っては改札は通れず、罰金を支払うこととなります。

RER線も路線が途中から別方向へ分かれてしまう線もあります。また、快速電車のように全駅止まらない電車も多くありますので、ホームにある案内板で確認しましょう。メトロではチケットは駅構内に入る際のみ改札機に通しますが、RER線では駅構内から出る際にも改札機にチケットを通す必要がありますので、チケットはなくさないようにしましょう。RER線でもメトロのように一部の駅構内(6箇所)でWi-Fiが20分間使用できます。

TGVはパリより北部へ行く場合は「GARE DE NORD(北駅)」、南部へ行く場合は「SAINT-LAZARE(サンラザール駅)」、東部へは「GARE DE L’EST(東駅)」、西部へは「MONTPARNASSE BIENVENUE(モンパルナス駅)」から出発します。チケットは主要駅の窓口、または駅構内の黄色の機械で購入できます。

TGVは1等車と2等車があり、料金が異なります。目的地によっても料金は異なりますので、sncfのサイトで確認してみてください。乗車前にはホーム近くに設置されている黄色の機械でチケットに刻印する必要がありますので、忘れないようにしましょう。毎回ではありませんが、高確率でTGV内で駅員がチケットのチェックに来られます。

TGVの列車発着ホームはたくさんあります。日や時間によって、同じ方面へ向かう列車であってもホームは異なります。また、チケットに記載はありません。必ず何番線の駅ホームから発車するのかを、駅構内に設置されているモニターで確認し、駅ホームに向かいます。発車間ギリギリで表示される場合もありますので、焦らず注意して見ておきましょう。TGVもメトロやRERと同様、扉にボタンがありますので、乗降時にボタンを押してドアを開けます。TGVでは車内にてWi-Fiが使用できます。

バス


パリ市内はメトロのように、バスも豊富に走っています。チケットはメトロと同様のチケットが使用でき、駅の窓口または自動券売機で購入できます。また、バスの運転手から直接購入することも可能ですが、30~40セント程、割高となります。乗り換えに関してはメトロやRER線への乗り換えはできません。バスーバス/バスートラム間の乗り換えは可能です。ただし、バス運転手から直接購入したチケットに関しては乗り換えは不可能となりますので、ご注意ください。また、使用開始から90分が有効期限となります。


バス乗車時にチケットを機械に入れます。日本と同様、降りたい停留所に近づいたらバス内の至る所に設置されている赤いボタンを押すのですが、パリ市内のバスは、次がどの停留所なのか、放送もなければ表示もありません。

慣れれば便利ですが、慣れるまでは景色で覚えるなど、ご自身の方法で降りるしかありません。しかし、時間に余裕があるようでしたら、停留所の区間はさほど遠くないので、間違って降りてしまっても、そこから歩いて目的地まで行くのも楽しいかもしれませんね。

タクシー


フランスのタクシーは日本のように路上で手を挙げてタクシーに乗るのではなく、通常タクシー停留所まで行きます。また、日本のように停留所に何台も止まっていることはなく、場所によっては全くタクシーがないこともあります。どうしてもタクシーを利用したい時には、タクシー会社のサイトから予約や呼び寄せをしたり、ホテルやレストランで呼んでもらうことをお勧めします。

フランスのタクシーは日本と違って、自分でドアを開け閉めしますので、日本のように待っていてもドアは開けてはくれません。

チケット料金

料金:2.60€(初乗り)

1km毎

月曜日―土曜日/10時―17時 1.06€

月曜日―土曜日/17時―10時 1.30€

日曜日/7時―24時 1.30€

祝日/0時―7時 1.30€

パリ郊外月曜日―土曜日/7時―19時 1.30€

日曜日0時―7時  1.58€

パリ郊外月曜日―土曜日/19時―7時 1.58€

パリ郊外日曜日・祝日/終日 1.58€


乗車距離が短く、普通計算して7€以下であっても、最低料金として7€は支払わなければいけません。また、5人目の乗車や予約して乗車した場合は、追加料金が必要となります。2個以上の大きな荷物で、トランクを使用する場合には1€の料金が追加されます。

フランス、特にパリは交通機関が豊富です。ストライキや他の理由で運行していないこともよくあります。焦らず、他の交通機関を利用し、楽しいフランス滞在にしましょう。

あなたにおすすめの関連記事

留学生活に役立つVPNとは?メリット・デメリットとおすすめサービス 【フランス留学】パリで歴史を感じる フレンチカルチャーの魅力 知らなかった! フランス特有のユニークな文化と習慣7選 【フランス留学】ホームステイでわかったフランス人5つの「当たり前」

当サイトは、イギリスのロンドンからnnw studioが運営しています。

WEBサイト・LP制作をはじめ、SEO対策やグラフィックデザイン制作(ポスター、名刺、カタログ、ロゴ等)事業を行っています。詳細は上の画像をクリック!