【日本社会にストレスを感じる方へ】幸福度ランキング上位「北欧」流の快適な生き方

データから読み解く日本

※この記事は2023年11月に再編集いたしました。

今回は日本の社会や習慣によるストレスの原因や解決の秘訣、北欧のライフスタイルについてをご紹介いたします。
世界一幸せな国と言われるフィンランドをはじめとする北欧諸国の国民が実践するライフスタイルとはどのようなものなのでしょうか?日本と北欧についてそれぞれ分析してみましょう。

毎年、国際連合の関連団体が発表する「世界幸福度ランキング」(World Happiness Report)というものがあります。参考までに2023年版レポートの世界主要国の順位を見てみましょう。

・フィンランド・・1位

・オーストラリア・・12位

・カナダ・・13位

・アメリカ・・15位

・ドイツ・・16位

・イギリス・・19位

・フランス・・21位

・イタリア・・33位

・日本・・47位


153カ国の中で日本の順位は「47位」。近年少しずつ順位をあげていますが、まだ上位とは言えません。ちなみに1位のフィンランドは6年連続1位をキープしています。


幸福度ランキングは世論調査と、GDP・社会支援・平均寿命・自由度・寛容さ・腐敗度を数値化された上でランキングが決定されます。
ご存知の通り、日本の寿命は世界一で、GDPは世界3位。治安度は世界9位(2023年現在)、さらに内戦もなく平和な国です。基本的に治安の良い国は幸福度も高い傾向にありまが、日本は国民の幸福度が非常に低いです。


さらに2013年以降の自殺死亡率は日本はワースト6位。リトアニア、韓国、スリナム、スロベニア、ハンガリーと続き、6位が日本。さらに日本は15歳から39歳の死因の第1位が自殺という衝撃の結果が出ています。

一体なぜ?


せっかくの一度きりの人生で、多くのストレスや不安を感じながら生きるなんて、非常に残念な話ではありませんか?
日本は国が貧しい訳でもなければ、発言や行動が制御されているわけでもありません。つまり自身の思考や価値観を変え、少し勇気を出すだけで人生を変えられる環境にあるとも言えます。実は案外簡単なことです。

ぜひ今回ご紹介する北欧の習慣やライフスタイルについてぜひ参考にしてみてください。あなたの人生が少しずつ変わるきっかけになるかもしれません。



なぜ日本人は「不幸」なのか?


問題を解決するには原因を知る必要があります。まずは、なぜ日本がここまで不幸になってしまったのかを探ってみましょう。日本社会の習慣、風潮において主要な問題が3つあります。


失敗が許されない

 自身の個性を発揮できない

 他人と自分を比較する

失敗が許されない


日本人は「完璧主義」が多く、一度の失敗も許されないという風潮が存在します。
他国では問題にならない事でも日本ではとても大きな問題に発展し、失敗者はとことん追い詰められる傾向があります。

例えばサービス業においても、日本には多くのクレーマーが存在します。レジ係が金額を打ち間違える、態度が悪い、などでお店にクレームが入ってしまいクビになる可能性があるので、多くのサービス業は非常に丁寧な接客を心掛けます。

他国に行くと、レジ係はスマホを操作していたり、金額の打ち間違いも頻繁に起こります。前のお客の対応が長すぎてとても長時間待たされたり、閉店時間前なのにスタッフが閉め作業を始めていて入店できない等、日本ではありえないとされる事は数えるとキリがないでしょう。

これを聞いて、あなたは「それは普通ではない、信じられない!」と感じますか?


世界の多くの国でこの対応が当たり前であるとすれば、他国に住む人々から見た日本が、逆に「厳しすぎる、信じられない」と考えるでしょう。

日々の生活で、日本の習慣・文化のみに関わっているとそれが「世界の常識」で「当たり前」である事と感じるかもしれません。しかし日本人の世界人口に占める割合は1.6%です。

あなたが当たり前であると思い込んでいる事も、決して「世の中の当たり前」とは言えないことに気付くでしょう。

自身の個性を発揮できない


「空気を読む」ことを重要視される日本社会では、意見をダイレクトに言わず、相手を傷つけない婉曲した表現や遠回しに伝えることが美徳とされています。こういった遠回しの表現、自分の意見をストレートに伝えないというのは、日本特有の文化の一つと言えます。

北欧をはじめとするヨーロッパの教育は、子供達を自立させる教育にフォーカスされています。他人の視点に重きを置かず、まずは子ども自身の思考に目を向けます。
アメリカでもディスカッションの授業が多く、人前で自身の意見を発表する形により、子供たちの思考力や自己主張力を鍛えます。

日本では、「空気読み」の習慣は、幼少期の学校生活から作り上げられています。教師は子供たちに協調性の重要さを唱え、部活や委員会、祭り行事など様々な場面で協調性を求められます。少しでも輪から乱れた行動を取ると、教師に「協調性がみられない」と成績表に記載されるでしょう。

自分の思いのままの選択を行動すると、わがままで自己中というレッテルが貼られてしまいます。他人の気持ちを優先した行動を第一にしなくてはならない、というのは自分の個性を発揮できない原因となるでしょう。

もちろん日本の協調性を大事にする教育が悪という訳ではなく、この教育によって子供たちが得る事ができる良い面も沢山あります。
何事もバランスが大事という事です。

他人と自分を比較する


日本社会では他人を比較し、収入や学歴、容姿などのステータスに囚われすぎている傾向があります。

筆者も日本で生活していた頃には、確かに随分周りの事を気にしている人が多いなと日常的に感じました。
会社では新入社員が入社すれば、学歴について噂され、高学歴であればその後随分異なる待遇を受けるでしょう。恋人や家族には他人と収入を比較されたり、人々の容姿について隠れた場所で随分ひどい事をいう人も多いでしょう。

こういった場面に遭遇すると「自分も他人から何か言われているのでは」と恐れはじめ、他人と比較する癖がついてしまうのは無理もありません。


日本や韓国は学歴社会と言われますが、北欧などのヨーロッパ諸国では学歴は就職にあまり影響しません。全く影響しないという程ではありませんが、基本はその人自身のスキルや人間性が重視されます。
容姿についても体型や造形に対して厳しく評価されるのは日本の特徴ともいえます。

様々な人種が集まる国では、文化や美的感覚もそれぞれ異なる為、自身や他人を比較する習慣は少ないです。
日常的に比較したり、比較されながら生きることは多大なストレスで、自己肯定も低くなり精神疾患にもかかりやすくなるでしょう。



世界一幸せな北欧諸国から学ぶ幸福のヒント


以前ご紹介した幸福度ランキングにまつわる記事内で北欧のポイントを以下のように説明しています。


 労働時間が短く、残業がない。

 税金は高いが、医療費、教育費、出産費用などの保障が手厚い。

 子供の自立や、国民のそれぞれの個性を尊重する社会。

 物に固執しない。目の前の時間や生活を大事にする。

 家族や家で過ごす時間、自然と触れ合う時間を重視している。


社会保障制度など自分では変えられない点を除き、日本の皆様でも「取り入れる事ができるポイント」をご紹介していきます。

仕事のために生きるのはやめよう


この数年、日本では働き方改革によって以前よりも残業などが軽減されつつあります。しかし職種によってはまだまだ改善されていないのが現状です。
これは北欧のみではなく様々な国で言えることですが、土日はほとんどのお店が閉まるか、営業時間の短縮が行われます。平日でも営業時間は短く、日本のように24時間営業しているようなコンビニエンスストアなどはあまりありません。

先ほども述べましたが、北欧やヨーロッパ諸国では学歴はあまり重視されず、新卒採用や中途採用という概念がありません。日本の場合は「大学受験→就職活動→定年までの労働」という決められたレールが一般的ですが、北欧では30歳や40歳になって大学へ進学をしたり、海外留学する人もいます。何歳になっても新しい職場へ就職することが安易で、大学の学費は無料の国も存在します。


日本では継続が立派とされる風潮があるため、新しい挑戦には少々ハードルが上がります。
しかし、もしあなたが現在の職場や学校で辛い思いをしているようでしたら、思い切って環境を変える事も大事です。

他人にどう思われるか、どう評価されるかという点はさほど重要な事ではありません。

まずはシンプルに自身がどうしたいかを優先して考えてみましょう。
経済面、年齢、家族の意見などさまざまな言い訳が頭に思い浮かぶかもしれませんが、そんな言い訳を切り捨ててまずは「シンプル」に考えることが北欧流です。

「今」を大事にしよう


過去の出来事に囚われていたり、将来こうなりたいなど未来の事ばかり想像してはいませんか?過去も未来も大事ですが、一番重要なのは「現在」です。

過去はもう過ぎてしまったもの。何をしても変えられませんので、固執しても意味がありません。

また、「今は辛いけどこの先良くなるはず」と期待しながら嫌な仕事を続けたり、ストレスとなる人間関係を続けたり、そんな我慢は必要ありません。「いつか良くなる」という保障はどこにもないのです。
そんな運まかせな思い込みをやめ、「今」の自分が行動を起こし、状況改善に努める必要があります。

完璧主義と他人の意見を気にするのをやめよう


日本社会は完璧主義者が多く、自分にも他人にも厳しい生活をしている方が多いかもしれません。しかし人生には予期しないことがたくさん起こるものです。少し肩の力を抜いて気ままに生きてみることも必要です。

あなたが何かに失敗した時、自身を責めるのをやめましょう。「そんな事は別に大した問題ではない」と言い聞かせるのです。誰かに責められても、「これは世界の総意ではないだろう」と言い聞かせるのです。

学校のクラス全員に酷い事を言われても、隣の町の学校の生徒はあなたに酷い事を言いませんし、オフィスにいる全員に責められたとしても、隣にある会社の社員はあなたの事を気にしていないでしょう。

インターネットで日本中に責められたように感じても、日本人は世界のたった1.6%です。しかも日本人全員があなたの事を知っているわけではないので、それは人口比で言えば0.00…%の世界です。
世界がもの凄く恐ろしい場所に感じても、それは間違いだと認識できれば一歩踏み出せます。完璧である必要もなければ、他人の意見や言動を気にする必要なんてありません。



自然と触れ合おう


そんな単純な事かと疑いたくなるかもしれませんが、疲れを感じている時は思い切って自然と触れ合うことができる場所へ足を運んでみましょう。北欧でも休日にはハイキングやピクニックに出かける人も多くいます。マイナス思考が続く時は、考えすぎない事が大事です。

風や木々の香りを身体全体で感じることで心身ともにリラックスしてみましょう。

絶望から抜け出す事は出来る


今現在、あなたが日本社会や習慣に苦しさを感じているようでしたら、改善の可能性がある事として、おすすめしたいのは「読書」と「世界を自身の目で見る」事です。

読書は費用がかからずに簡単にできるものです。
あなたが既に日常的に読書をしているようでしたら、今まで読んだことのない新しいジャンルに挑戦してみてください。日本的なものではなく、他国の文化が知れるような内容がおすすめです。
読書で知識が増える事はもちろん、様々な視点の情報を得ることで、思考力と判断力が養われます。

そして何よりも「世界を自身の目で見る」が大事です。
誰かから聞く話ではなく、自分の目で直接見て考えるというのがポイントです。


海外旅行や留学した周りの方から様々な話を聞く事があるかもしれません。
日本と他国を比べて、日本批判する人物をよくインターネットで見かけるかもしれません。
ただ鵜呑みにしてはいけません。日本のパスポート所有率は17%です。
あなたが見た投稿のほとんどは自分の目で見て経験に基づき話しているものではなく、どこかから得た情報を適当に書き込んでいる可能性があります。

そのような話はあなたにとって無意味に近く、あなた自身が経験しないと意味がありません。

これまであなた自身の中にあった常識やルールが覆されるのを、自身で経験して感じる必要があります。海外旅行に行く場合でも、出来るだけ現地の人を見たり、触れ合うことができる場所へ赴くと良いでしょう。

世の中には様々な視点と生き方があります。その事に気付けば心に余裕が生まれ、他人の意見を気にせずに自分なりに生きることが出来ます。
視野が広がった将来、現在の悩みを思い返せば、固執していた考えは本当に大した問題ではなかったと気づくはずです。

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