人生で一度は訪れたい世界の美しい美術館7選


とある美術史の書籍内で「美術とは人類最大で最古の娯楽である」という記述があります。人類は、遥か昔の旧石器時代から器物に模様を施し、今日に至るまでアートと共に生きてきました。

さらに西洋絵画の歴史は深く、特に中世から近世にかけては多くの「巨匠」が誕生しました。ボッティチェリのルネサンスからカラヴァッジョのバロック、印象派のモネやルノワール、後期印象派のゴッホなど、何世紀にも渡り人々に愛されてきた作品が今でも各国に残されています。

今回はこれらの世界名画を鑑賞できる「人生に一度は訪れたい世界の有名美術館」をお届けします。

1.ウィーン美術史美術館(オーストリア・ウィーン)

作品数 ― 約2,200点

開館 ― 1891年

オーストリアにあるウィーン美術史美術館は、多くのヨーロッパの美術品が収蔵されており、作品数は2,200点を越えます。主な収蔵品は「農民の婚礼」「バベルの塔」「子供の遊戯」をはじめとするピーテル・ブリューゲルの作品や、ヨハネス・フェルメール の「絵画芸術」等が展示されています。

*公式サイトは日本語に対応

フェルメール (Vermeer)
ヨハネス・フェルメール(1632.10.31-1675.12.15)はバロックを代表するオランダの画家。生前から画家として高い評価を受けており、代表作は「真珠の耳飾りの少女」、「牛乳を注ぐ女」等

現在フェルメールの作品のうち現存する作品はわずか35点。その中でも有名作品の一つ、1666年~67年頃に描かれた「絵画芸術」をウィーン美術史美術館で鑑賞する事ができます。

本作は彼の作品の中で最も複雑な作品と言われており、右の画家はフェルメール自身、奥の少女は学芸の女神クリオに扮しているとされています。この作品は、フェルメールが借金苦に陥っても最期まで手放さなかったことから、本人にとって非常に重要な作品だったと考えられています。


さらにウィーン美術史美術館のブリューゲルの作品は世界最大の数を誇り、様々な彼の傑作を堪能することが出来ます。「農民画家」と呼ばれたブリューゲルはその名の通り、当時の農民の様子を多くの作品に残しており、「農民の婚礼」は代表作品の一つです。
婚礼の主役である花嫁は緑の幕の前にいる神の長い女性ですが、花婿に関しては様々な説があり、そもそも作中に存在しないのではないかという説もあります。

ブリューゲル (Bruegel)
ピーテル・ブリューゲル(1525-1530年頃 ― 1569.9.9)はオランダの画家。同名の長男と区別するためブリューゲル(父)と表記される。主な作品は「農民の婚礼」、「子供の遊戯」、「雪中の狩人」等



2.ファン・ゴッホ美術館(オランダ・アムステルダム)

作品数 ― ゴッホの油彩画200点、デッサン400点、ゴッホの書いた手紙700点他

開館 ― 1973年

日本でも人気の高い画家ゴッホの作品が多く展示されているゴッホ美術館は、彼の故郷オランダのアムステルダムにあります。彼の作品でも特に有名な「ひまわり」「自画像」や、ゴーギャンの描いた「ひまわりを描くファン・ゴッホ 」等も所蔵されています。

*公式サイトは日本語に対応

ゴッホ美術館は本館と別館があり、現在特別展示などを行っている1999年にオープンした別館は、日本人の建築家によって設計されました。

ゴッホ (Van Gogh)
フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホ(1853.3.30 ― 1890.7.29)は、オランダの後期印象派の画家。波乱万丈な人生を送った画家としても世界的に有名。弟テオの金銭的援助を受けながら画家としての活動を続け、後に画家のゴーギャンと共に生活するも耳切り事件を起こし、晩年は精神病院に収容され、37歳の若さで生涯を終える。代表作品は「ひまわり」「星月夜」等

ゴッホの描いた「ひまわり」は数点存在しますが、花瓶に刺されたひまわりの絵は7点あり、全て精神病院に入院する前の1888~1889年の間に描かれています。構図はほぼ同じですが、ひまわりの本数や色などが異なっており、東京にある「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」では1888年のひまわりが所蔵されています。ゴッホ美術館のひまわりは、損保ジャパン日本興亜美術館の次作のものです。

3.アムステルダム国立美術館(オランダ・アムステルダム)

作品数 ― 100万点

開館 ― 1800年

ゴッホ美術館と同様にアムステルダムにあるアムステルダム国立美術館は、先ほどもご紹介したオランダの画家フェルメールの作品を多く所蔵していることが魅力の一つです。35点しか現存しない彼の作品を4点も所有しており、中でも有名な「牛乳を注ぐ女」を鑑賞することができます。そしてなんと言ってもアムステルダム国立美術館の最大の魅力はレンブラントの「夜警」です。

*公式サイトは日本語に対応

レンブラント (Rembrandt)
レンブラント・ハルメンソーン・ファン・レイン(1606.7.15 ― 1669.10.4)は、バロックを代表するオランダの画家。オランダ美術の黄金期を代表する一人で、光と影の明暗を描く事を得意とする事から「光と影の魔術師」とも呼ばれる。代表作は「夜警」や「テュルプ博士の解剖学講義」等

レンブラントの作品の中でも最も有名且つ超大作となった「夜警」は、363cm×437cmと圧巻の大きさ。そして光と影の魔術師ならではの巧妙な技術が作中に散りばめられています。市民隊の出動する瞬間を描いた本作は長い間、その名のごとく夜の情景を描かれたものだと考えられてきましたが、近年になり昼の情景であった事が判明しています。

一人一人が異なる方向を向き臨場感をもたらす演出や、スポットライトを当てているかのように手前2名の男性(隊長と副隊長)、そして奥の少女を浮かび上がらせるレンブラントの「光」の技術は最大の見どころです。

レンブラントの作品の中でも最も迫力ある作品です。この作品は、不運にも観客によってこれまで数回に渡り損傷を受けています。幸い、全て大きな傷にはならず元通りに修復しています。

4.ナショナル・ギャラリー(イギリス・ロンドン)

作品数 ― 約2,300点

開館 ― 1824年

イギリスのロンドンにあるナショナル・ギャラリーは約2,300もの作品が所蔵されており、ヤン・ファン・エイクの「アルノルフィーニ夫妻像」、ホルバインの「大使たち」、ボッティチェリ、ミケランジェロ、ダヴィンチ、ラファエロやカラバッジョといったイタリアのルネサンス、バロック期を支えた有名画家たちの作品、フェルメール、ドラクロワに加え、モネ、スーラ、セザンヌ等の印象派、後期印象派の作品など幅広い分野の多くの有名画家の作品が鑑賞できます。先ほど紹介したゴッホの「ひまわり」の一つもナショナル・ギャラリーに展示されています。



「アルノルフィーニ夫妻像」はフランドルの画家ヤン・ファン・エイクによって1434年に描かれた作品です。彼が得意とした細密描写によって写実的に描かれた本作は、背面の壁面には「ヤン・ファン・エイクここにあり1434年」の文字があり、その下の凸面鏡には結婚の立会人であったファン・エイクと思われる人物が映りこんでいます。

5.オルセー美術館(フランス・パリ)

作品数 ― 約4,000点

開館 ― 1986年

フランスのパリにあるオルセー美術館は、 19世紀美術専門の美術館であり、印象派や後期印象派の作品が多く所蔵されています。ドガの「踊りの花形」やマネの「オランピア」、ゴッホの「ローヌ川の星月夜」、モネの「日傘の女」、そしてフランスを代表する画家ルノワールの作品も多く所有しており「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」をはじめとした名画がご覧いただけます。

*公式サイトは日本語に対応

ルノワール (Renoir)
ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841.2.25 ― 1919.12.3)は、フランスの後期印象派の画家。作品のほとんどは美しい女性たちを題材にしているもので、色鮮やかな色彩と「美」が追及された華やかな作品が多いことが特徴。代表作は「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」、「ブージヴァルのダンス」や「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」等

オルセー美術館の有名作品の一つが、こちらの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」。ムーラン・ド・ラ・ギャレットというのは、パリにある当時人気だったダンスホールの名称で、ゴッホなど他の画家たちもムーラン・ド・ラ・ギャレットの作品を描いていることからこの場所が当時の人気スポットであったことが窺えます。
本作において、作中のモデルになっているのはルノワールの友人たち。中央のネイビーの服を着た女性 ”ジャンヌ”は、ルノワールの別作品「ぶらんこ」にも登場しています。


そしてこちらの作品が同時期に作成された「ぶらんこ」。ブランコに乗ろうとしている白とブルーのドレスを着ているのがジャンヌ。本作もオルセー美術館にて所蔵されています。



6.ウフィツィ美術館(イタリア・フィレンツェ)

作品数 ― 約2,500点

開館 ― 1769年

イタリア、フィレンツェにあるウフィツィ美術館は、メディチ家のコレクションを多く所蔵しており、ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」「プリマヴェーラ」、ダヴィンチの「受胎告知」、フィリッポ・リッピの「聖母子と二天使」をはじめとする主にイタリアルネサンス期の画家たちの作品を展示しています。フィレンツェ観光の際には必ず訪れておくべき美術館です。

ボッティチェリ (Botticelli)
サンドロ・ボッティチェッリ(1445.3.1 ― 1510.5.17)は、ルネサンス期を代表するイタリアのフィレンツェ出身の画家。神秘的な宗教画やギリシャ神話を基にした作風が特徴。主な代表作は「ヴィーナスの誕生」、「プリマヴェーラ」や「ヴィーナスとマルス」等


ウフィツィ美術館では数多くのボッティチェリの作品を鑑賞する事ができますが、彼の作品の中でも最も有名な「ヴィーナスの誕生」は外せません。ギリシャ神話に出てくる女神ヴィーナスが海から誕生した様子を描いたこの作品。写実的な正確さではなく神聖な美しさを追求する彼の絵は、500年以上たった現在でも「美のシンボル」として世界中を魅了し続けています。

7.ルーヴル美術館(フランス・パリ)

作品数 ― 約380,000点

開館 ― 1793年

世界最大級の美術館といえば、フランスのパリにあるルーヴル美術館。最も来場者数の多い美術館としても知られ、その名を知らない人は居ないと言われるほど世界で最も有名な美術館です。

かつて歴代フランス王の王宮として使用されていたルーヴル宮殿は1692年以降に王室美術品コレクションの収蔵・展示場所となり、美術館としては1793年に開館しました。現在はルーブル美術館は年間1000万人以上の来館者が訪れ、一日の来館者のうち65パーセント以上は外国人観光客と言われています。


主な有名作品はダヴィンチの「モナ・リザ」、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」、ダヴィッドの「皇帝ナポレオン一世と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠式」等。展示されている絵画は約2/3がフランス人画家の作品と言われていますが、ルーヴル美術館では絵画のみならず「ミロのヴィーナス」等の彫刻や様々な美術品が展示されています。

*公式サイトは日本語に対応

ドラクロワ (Delacroix)
フェルディナン・ヴィクトール・ウジェーヌ・ドラクロワ (1798.4.26 ― 1863.8.13) は、ロマン主義を代表するフランスの画家。色彩表現が豊かで「色彩の魔術師」とも呼ばれたドラクロワの作品は革新的で情緒的であり、力強いメッセージ性に溢れている。代表作は「民衆を導く自由の女神」、「サルダナパールの死」等


1830年のドラクロワの作品「民衆を導く自由の女神」は、同年に起きたフランス7月革命をテーマに描かれたものです。左手に銃剣、右手にフランス国旗を掲げる中央の自由の女神は、フランス共和国のシンボル「マリアンヌ」。当時の過酷なフランスを生き抜く人々、そしてその中からもマリアンヌという勇ましい女神に希望を託す姿は、当時のフランス国民の心情や時代背景を色濃く物語る、複雑でドラマティックな作品です。

舞台や映画化された有名作品、レ・ミゼラブルの登場人物ガヴローシュは、この作品の女神の右に居る拳銃を突き上げている少年がモデルと言われています。

世界の名画たちと出会ってみませんか?


今回は数々の名画と共に「世界の有名美術館7選」をお届けしました。西洋絵画は非常に奥深く、作品を通して画家たちの心情、当時の時代背景、そして彼らの人生を垣間見る事ができます。
それぞれの作品にドラマティックなストーリーが隠されており、様々な想像を膨らませながら世界の名画に触れる事は、あなたの人生にちょっとしたヒントや楽しみを与えてくれるかもしれません。

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