今回は、西洋文明の発祥地とも言われるヨーロッパ南東部に位置する「ギリシャ」の面白い文化7選をご紹介!
本日のライター
名前
黒須 千咲
ギリシャ在住歴
2024年4月〜在住予定
1. 食事時間のスケジュールが遅い
初めてギリシャ人の夫の実家を訪れた際、ギリシャ人の食事時間のスケジュールに驚きました。というのも、ギリシャでは昼ごはんを15時頃に食べるとのこと。日本で15時というとカフェに行ったり、おやつを食べたりする時間帯ですからびっくりですよね。
ギリシャ人の夫は15時に昼ごはんを食べた後、すこし休憩をして、18時頃にカフェで友人とコーヒータイムをします。その日の気分で2〜3時間ほどカフェでおしゃべりした後、お腹が空いたタイミングで各々夜ごはんを食べるといったスケジュールです。
ちなみに、昼ごはんだけでなく、朝ごはんは10〜11時、夜ごはんは21〜22時と同じく遅いです。ギリシャ人は夜ごはんを食べる時間帯も遅いので、レストランはどこも夜遅くまで営業しています。ちなみに夜が遅いことには夏の日没時間も関係しているかもしれません。ギリシャの夏は21時近くまで明るいので、1日が長く感じます。
2. 何事もゆるく寛容に〜ハララ〜
ギリシャ人の国民性を一言で表すとするならば、ギリシャ語の「 χαλαρά (ハララ)」がぴったり。「 χαλαρά (ハララ)」は、日本語で「ゆるく」「ゆるい」という意味で、ギリシャ人は良くも悪くもゆるく寛容に生きている人が多いなと感じます。
たとえば、カフェに行けば2〜3時間は座っておしゃべりをするのが当たり前ですし、どんな状況でも“笑い”を見つけては楽しんでいます。街中を忙しそうに駆け回っている人や、時間を気にしてせかせかしている人はあまり見かけません。ただし逆を言えば時間にはルーズな印象。「18時にカフェで」と約束しても、各自自分のタイミングでゆったりと集合していました。
また、ギリシャ人の夫の出身地は夏に多くの観光客が訪れるリゾート地なので、冬は人も仕事が少ないそう。そのため、夏にガッツリ働き、冬は仕事をせずに失業手当をもらって何もしない人が多いようです。そのため、冬には平日の朝からカフェでバックギャモンをしている人達も見かけました。
3. 誕生日よりも盛大に祝うネーム・デー
ギリシャには、誕生日を祝う「ヨルティ(ネーム・デー)」があります。ギリシャ人はほぼ全員、キリスト教の聖人から名前をつけられているので、自分と同じ名前の聖人の記念日をネーム・デーとして盛大にお祝いします。
私がギリシャで購入したカレンダーには記念日の名前が書かれているので、「今日は誰(どの名前の)ネーム・デーかな?」と夫と毎朝チェックしています。
ギリシャ人の夫は、「子供の頃は誕生日よりもネーム・デーの方が盛大に祝ってもらっていた」と言っていました。日本人の私からすると、誕生日のようなイベントが年に2回もあるなんてなんだか羨ましいと思ってしまいます。
また、名前に関してびっくりなのが、ギリシャ人は男の子なら祖父、女の子なら祖母の名前をそのままもらう風習があること。たとえば、私の夫は祖父から名前をもらっているので、同じ名前です。そのため、ギリシャには同じ名前の人がたくさん。「ヨルゴス」や「コスタンディーナ」などの名前が話題にあがると、「どの?」と確かめないといけません。
4. 昼に家族で食卓を囲む
日本で「家族で食卓を囲む」といえば夜ごはんですが、ギリシャでは昼ごはんをできるだけ家族そろって食べます。もちろん仕事によっては家族そろっての昼ごはんが叶わないケースもありますが、仕事も学校も14〜15時に終わる人が多く、家に帰って家族みんなで昼ごはんを食べるというのが日課なようです。
そのため、学校には基本的に日本のような給食はありません。持っていくとしてもサンドイッチなどの軽食程度だそうです。
また、昼ごはんが1日で最も大切な食事と考える人が多いので、昼ごはんはしっかりとした食事をとり、夜ごはんはお腹の空き具合に合わせて軽食程度で済ませたり、食べなかったりすることが多いです。
5. 夏は「テラス席」がお決まり
ギリシャ人はテラス席が大好き。立地にもよりますが、ギリシャの多くのカフェやレストランは、11月の寒い日でさえテラス席に座る人もいるほど、テラス席が大人気です。
たとえば、店内に設置されている座り心地の良いソファ席は、夏になるとテラス席に設置されます。ちなみに夫が昔働いていたカフェでは、店内に座る人はいない前提で夏でもエアコンはかけていなかったそうです。「夏に店内の席に座る人はいるの?」と聞いたところ、夫は「いない」と即答。ただし、夫の出身地は田舎寄りなので、おそらく大都会よりもテラス席好きの傾向が強いかもしれません……。
テラス席が人気と聞くと「暑くないの?」と思うかもしれませんが、ギリシャの夏はとにかく暑いです。8月にアテネのアクロポリスに登った際には、これまでの人生で一番の暑さを経験しました。しかし、日本の夏と違って乾燥しているので、日光さえ避ければ涼しく快適に過ごせます。
日本では真夏にテラス席に座るなんて想像もしたくないですが、ギリシャでは気持ちがいいので、夏にギリシャを訪れたらテラス席を選んでみてくださいね。
6. サンタさんはお正月にやってくる
ギリシャのクリスマスで驚いたのが、サンタさんがやってくるのは新年ということ。ギリシャ人の夫は子供の頃、1月1日の朝にプレゼントが届いていたそうです。
日本ではサンタクロースという名で知られていますが、ギリシャでは大聖人アギオス・ヴァシリスと呼ばれます。そして、1月1日は「ヴァシリス」のネーム・デーなので、正月にやってくるという訳です。
サンタさんは世界中どこでも12月25日にやってくるとてっきり思っていたので、初めて聞いた時はびっくりしました。
ただし、最近では現代の海外の習慣に則って12月25日にプレゼントを受け取る家庭もあるのだとか。ギリシャ出身の人と出会った際は、「子供の頃、サンタさんいつ来てた?」と聞いてみると楽しいかもしれません。
7. トイレットペーパーが流せない
ギリシャに滞在して、トイレットペーパーをトイレに流せないことに驚きました。ギリシャの古い建物は配管が細く、トイレットペーパーを流すと配管トラブルが起こりやすいんだそうです。
そのため、使用したトイレットペーパーは、便器の横に設置されている大きなゴミ箱に捨てます。実際にギリシャでトイレを使ってみると共感してもらえると思うのですが、「トイレットペーパーを流す」という動作が体に染みついているので、最初の何回かはうっかり流してしまいました……。
ギリシャの一般住宅のバスルームはトイレとシャワーが一体になっているので、個人的にはシャワーを浴びたり歯磨きをしたりする空間に、使用済みのトイレットペーパーが入ったゴミ箱があるのが気になりました。ギリシャ人からすると、当たり前なので気にならないようです。ギリシャに住む際は、足で踏んで開けるタイプの蓋つきゴミ箱がマストですね。
ギリシャの驚いた文化まとめ
夫の母国であるギリシャを訪れた際に驚いた文化について紹介しました。日本から遠く離れたギリシャには、日本と違って面白い風習や国民性がたくさん。日本の当たり前が通じずに戸惑うこともありますが、それもまた面白いです。
ギリシャを訪れる際には、ぜひこの記事で紹介したことをすこし思い出してみてくださいね。
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