休日は家族との時間。フランス人の週末の過ごし方

– Today’s writer –


 名前/住まい

ミントティー(30代後半) /フランス

 どこの国・都市へ留学しましたか?

フランス パリ、ボルドー地方

 留学していた時期は? 

パリ:2010年12月~2011年12月

ボルドー地方:2018年4月~現在 

家でのんびり、時には誰かの家でのんびり


フランス人は休暇を大切にしています。休暇のために仕事をしていると聞いたこともあります。フランスは日曜日になれば多くの商業施設やスーパーは閉まっています。そのため、食材の買い出しやその他買い物は土曜日までにやってしまいます。

そんなフランス人の休日は日本とは違い、お出かけすることは少なく、家で家族とのんびり過ごす方が多いです。遅くまで寝て、近くのパン屋さんでクロワッサンやパン・オウ・ショコラ(フランス人の日曜日の特別な朝食メニューです。平日は前日の残りのバゲットやセレアルを食べています。)を買い、天気がよく、暖かければ庭で朝食をします。遅い朝食のため、昼食も遅めのこともあります。


食後は庭で本を読んだり、子供と遊んだり、ガーデニングやバイクいじりなど、自分の趣味をしています。夏には子供から大人まで庭のプールで遊ぶこともあります。

また、フランス発祥の球技であるペタンクと言う、重いボールを投げあって相手のボールよりもより近くに投げると言った手軽にできるスポーツを家や公園などでしている人々もいます。平日の昼間はとても静かな我が家近辺ですが、休日は家で家族と過ごす人が多いため、近所の子供達の声・ボールを蹴る音などが聞こえてきます。

冬の寒い時期や雨の日には家の中でカードゲームや人生ゲームのような数人で遊べるゲームをすることもあります。そのため、フランス人のほとんどの家庭には数種類の卓上ゲームがあります。日本では見かけたことのないゲームも多く存在し、子供から大人まで遊べるゲーム、頭をフル回転して楽しむゲームなど様々です。 

フランス人は友人や会社仲間、親しい近所の方々を、特別なパーティーではなくとも家に招待することがしばしばあります。特に春から秋にかけての日中が暖かな時期には庭でバーベキューが出来るので、招待したり招待される機会が増えます。

私もフランスに住み始めてまだ1年3ヶ月ですが、主人のお母様の手助けを受け、すでに4回、主人の友人やご近所さんを招待しています。また、招待されたことも何度もあります。初めは「えっ!!招待!?」と戸惑い、気を張っていましたが、いざ招待してみると「こんな感じでいいの??」と思う程で、決して堅苦しいものではありません。


ただ「みんなと楽しく話そう」と言ったような集まりで、アペリティフから始まり、夕方近くまでゆっくり食事をしながら会話を楽しんでいます。大きな庭を持つ家には、日本の学校にあるような大きなプールを持っている家も多く見られます。なので、暑い日には子供も大人もみんなでプールをすることもあります。

私の家はパリのような大都会ではなく、主要都市から車で1時間ほど離れた、小さな街にあります。この辺りは大きな庭を持つ家が多く並んでいます。大きなプールはありませんが、我が家にも大きな庭はあります。平日は仕事をしている方も多くいるので、土曜日には庭の手入れのために車タイプの草刈り機で庭の手入れをすることもあります。

騒音に関して、日本でも「常識範囲で」と、ご近所を気にして何か作業をすると思いますが、フランスでは地域によって時間は様々ですが、決まりがあります。私が住んでいる街では、平日/土曜日は8時~12時/14時~19時まで騒音の出る作業をしてよいと決まっています。

しかし、日曜日は午前中のみとなっています。時間を守っていなければ罰金になることもあるほどです。このように、休日はフランス人にとって静かにのんびり過ごすための大切な時間となっているのです。



夫婦の時間を大切に


日本人のように休日に旅行に出かけるフランス人もいます。しかし、土曜日と日曜日だけでなく、多くの有給休暇が取れるフランスでは、少し長めに休みを取って旅行に行く人が多いです。独身や子供のいない既婚者はカップルや友人たちと、子供のいる家庭では日本のように子供と一緒に旅行へ行くこともありますが、驚くことに子供を両親に預けて夫婦水入らずで旅行へ行くこともあります。


数日から長いときは1・2週間、それぞれの両親に順番に子供を預かってもらい、旅行へ行きます。2人の子供を持ち、日本で育った私にとって理解に苦しみますが、夫婦がいつまでも男女の関係であることを意識し、夫婦円満に生活を送るためには大切なことなのかもしれません。また、旅行とはいかなくとも、少しの時間子供を預かってもらい、ランチに行ったり、散歩をしている姿を見ることもあります。

スポーツでリフレッシュ


フランス人の多くは何らかのスポーツをしている方が多いです。大型スポーツ用品店も多く、私も時々行くのですが、あらゆるスポーツの商品が陳列されており、いつも多くのお客さんがいます。サッカー・野球・バスケット・柔道・拳法・合気道・ダンス・水泳など、誰かに教えてもらって行っているスポーツをしている人もいれば、ランニングや競輪のような自転車・サイクリングなど、自主的にやりたい時にしている人も多くいます。

そのため、休日にはスポーツをして過ごしている人もいます。私の家の近くに競技場があるのですが、日曜日にはよくラグビー試合を行っており、応援の歓声が聞こえてきます。

また、道に出れば家族でサイクリングやランニングをしている人を見かけます。私の知り合いやその子供はサッカーをしています。日曜日にはサッカーの試合がよく行われているので、私も観戦に行くことがあります。また、別の知り合いが行っているダンス発表会や拳法の昇段技術講習会を見に行ったこともあります。


どのスポーツを見に行っても毎回、大人だけでなく子供も同じようにスポーツをし、また、スポーツをしている他の多くの家族も観客として見に来ています。このように、フランスでは年齢問わずスポーツを行っている人が多く、休日にはその試合や発表会が行われ、出場する人・観戦する出場者の家族や友人達で会場は埋め尽くされています。

そして、大人たちの試合の後には必ずと言っていいほど打ち上げのような飲み会があり、その日の試合についてチームメンバーと話しながら楽しく過ごしています。大切な休日の一日を、自身の好きなスポーツに費やすフランス人も多くいますが、やはり、家族や恋人が見に来ており、「休日は家族との時間」と言うことを決して忘れてはいないように感じます。 



少しお出かけ


「休日は家族とのんびり」を大切にしているフランス人でも、時には少しお出かけをすることもあります。休業日である日曜日に、近くの大型スーパーの駐車場や競技場など、広いスペースのある場所でフリーマーケットやマルシェが開かれることがあります。また、時々子供のためのレゴ展示会のようなイベントがあったりします。これらのイベントは頻回に開かれているわけではないので、この時ばかりは日曜日でも子供連れの人々で賑わっています。

また、夏の午後には近くの海や湖へ出かけて海水浴をします。フランスの夏は日照時間が長いため、16時17時頃から砂浜に訪れる人もいます。パリのような都会では、公園や川辺に行くとお菓子やサンドイッチを食べてワインやジュースを飲む人々、上半身裸で日向ぼっこをしている人、公園のベンチで本を読む人を多く見かけます。


それでもやはり、日本のように朝から遠くへ出かけて、夜にクタクタになって帰ってくると言うことはなく、朝から昼食後まではのんびり過ごし、午後から少し出かけると言ったスタイルで、「のんびりした休日」を大切にしたプチ外出にとどまっています。 

フランスの若者はと言うと、土曜日の夜から友人達とバーやクラブへ行き、遅くまで踊ったり騒ぎあい、疲れ果てて日曜日には遅くまで寝て過ごす人が多いようです。そしてやはり、日曜日は疲れを取るためにも、家でゆっくりくつろぐのです。

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