【フランス留学】パリで歴史を感じる フレンチカルチャーの魅力

– Today’s writer –


 名前/住まい

Chemistry2000 (50代後半) /フランス

 どこの国・都市へ留学しましたか?

フランス パリ

 留学していた時期は? 

1990年~現在 

留学を決めたきっかけとその国を選んだ理由は?


アメリカの大学院で知り合った結婚相手がフランス人だったのですが、彼は結婚後もアメリカで博士号の研究を続けていた為、私だけ先にフランスに戻り、フランス語を学びました。

フランスと日本との間での大きな違いは?文化や習慣の面で驚いた点は?


日本人は外人に話しかけられると、すぐに英語で喋らないといけないと思う人も少なからずいますが、フランス人は母国語を大切にし、プライドを持っています。ですから、例え英語が喋れたとしても「ここはフランス。フランス語で喋るのが当たり前」と言うスタンスです。

また食事の時、フランス人は会話をとても大切にします。最初の頃、一言もしゃべれなかった私は、フランス語の会話が飛び交っている中、ただもくもくとフォークとナイフを動かすのみで、とても恥ずかしい思いをしました。自分は英語ができたので何とかなるだろうと思っていましたが、実際フランスに来てみて、フランス語ができないと、社会の一員として認めてもらえないような気がしました。

下手でもいいから、ゆっくりでいいから、頑張ってフランス語を喋る事が大切です。一生懸命こちらが話していると、 向こうも一生懸命聞いてくれます。今ではパリの観光客向けの施設では英語が通じますし、若い人達の間や、ビジネスシーンでは、英語は共通の言語として受け入れられています。

しかし当たり前の事ですが、日本での普段の生活は全て日本語で進行していくように、フランスでのそれはフランス語で進行していきます。

習慣の面で驚いた事は、フランス人は、葡萄は皮も種も食べてしまう事とか、雨が降っても傘をささない等、普段の生活の面にもありました。しかし、こちらに来て一番驚いた事は文化の高さです。

フランスでは、例えお金がなくとも、それなりに文化を楽しめるようになっています。毎月第一日曜日は、ルーブルやオルセー等、名だたる有名美術館が無料で開放されます。(国籍を問わず 26 歳未満は入場無料。ただし年齢を証明する身分証明書を必ず持って行く事)


有名音楽家が演奏するコンサートなども、安い立見席が 10€からあります。教会やちょっとしたコンサートホールなど、一年中あちこちで無料の音楽コンサートが開かれます。星の数ほどある美術館に毎日一つずつ行ったとしても、全部回り切れないのではないでしょうか。常設展以外にも、新しい展覧会が次から次へと開設されるからです。

5 月には「ヨーロッパ美術館の夜(La Nuit Européen des Musées)」 と言って、普段は閉館となる時間から夜中まで、無料で博物館・美術館を解放するイベントがあります。夜中でも子供連れも多く、この日だけのコンサートやパフォーマンス、アトリエなどもあり、いつもと違った表情の美術館が楽しめます。



渡航先の町で見つけたおすすめの穴場スポットは?


サンジェルマン・アン・レイと言う街です。パリ市内から少し離れているので、日本人観光客もなかなか足を運びませんが、RER(パリと郊外を結ぶ電車)のA線でシャルル・ドゴール・エトワールから20 分、デイズニーランドとは反対方向の終点です。

サンジェルマン城の歴史は 13 世紀に遡りますが、現在の城の大半は、16 世紀のフランソワ一世によって再建されたものだそうです。お城は考古学博物館になっていて、地元の学校から子供達がよく見学に来ています。太陽王ルイ 14 世もこのお城で生まれたそうですが、当時から残っているのは、「パビリオン・ヘンリーⅣ」と言う現在はホテル・レストランに改造された離れのみ。 ここでは、アンリ4世が生まれた部屋が誰でも見学できるようになっています。

セーヌ川とパリの素晴らしい景色を望むバルコニーで食事を取る事もできます。お城の前には広大な庭園があり、地元の人たちの憩いの場となっています。お城のテラスからはパリが一望できるので、一年中を通してお散歩している人を良く見かけます。駅近くにはドビュッシーの生家もあります。(1Fは観光案内所・ 入場無料)、午後2 時から開館ですので、先にお城と庭園を見学される事をお薦め致します。

疲れたら、サンジェルマン・アン・レイには、お洒落なカフェや落ち着いたレストランも沢山あります。この街には有名なインターナショナルスクールがあるので、住んでいる人たちもとても国際色豊かです。

滞在先の環境面は?どんな所に滞在したの?


住まいについてですが、まずは留学先の学校へ問い合わせてみる事をお薦め致します。学生寮、ホームステイ、ワンルームマンション等、独自の情報を持っているところもあります。学校の掲示板もありますが(実際に紙が貼っているもの)、着いてから住むところを探すのではなく、できればこちらに来る前にお部屋を確保しておきたいところです。

併せてチェックしておきたいのは、MIX-Bジモモ等のいわゆるパリの日本語の生活情報サイト。「貸し部屋」や「スチュディオ(日本で言うワンルームマンション)」の情報が載っています。


もしあなたに先輩や知り合いがいましたら、いらなくなったお部屋(と生活用品)を譲っていただくのも一手ですし、パリ日本文化会館や日本レストランに置いてある「OVNI」「ニュース・ダイジェスト」と言ったミニコミ誌にもクラシファイド・アドが載っています。(これらのミニコミ誌はオンラインでも見られます)またオペラにある日本食料品店さんの 2 階にもいっぱい張り紙がしてあります。

「パリ」はどんなところ?


パリについては、それこそ情報があふれかえっているので、ここでは触れるだけにします。パリの街を縦断するように流れるセーヌ川、そしてそこにかかる数々の美しい橋。お洒落の最先端のパリ、ファッションとグルメの中心地・パリ、芸術の都・パリ・・・

街全体が世界遺産に登録されているので、歴史好きな人には何日かかっても見たりません。また美術好きにはたまらないルーブル美術館やオルセー美術館。どこを切り取っても街全体に魅力があふれています。



留学の感想&読者の皆さまへアドバイス!


語学留学にもいろいろありますが、どうやって自分に合った学校を選ぶかはとても大切です。本気でフランスの文化や語学を学びたいのか、会話だけ上手く りたいのか、より専門的な職業についてのヴォキャブラリーや知識を学びたいのか・・・

もし貴女が音楽留学生だったら、市内の語学学校を選ぶよりも、実際音大に入学して、そこのフランス語の授業を取る事も可能です。音楽専門用語などを重点的に教えてもらえるからです。DELF/DALF の試験勉強に重点を置いている語学学校もあります。

一番注意していただきたいのは、高い学費を払ったのに、生徒に自習させ、先生は授業中ずっと携帯をつついていたなんて学校を選ばないように。その為にも、実際行った事のある人達や口コミサイトから前持ってリサーチする事も大切です。


授業の形式についてですが、お金があればもちろん個人授業も可能ですが、私に はグループレッスンが合っていました。他人のミステイクを見たり、聞いたりして学ぶ事も多く、世界中の友達もできました。しかしグループレッスンのデメリットは、何と言ってもやはり人数が多いので、なかなか自分の順番が回ってこないところでした。

しかしどこの学校でも上級クラスに行けば行くほど、日本人の数も、生徒の数も、少なくなる傾向があります。

留学最後の仕上げとして、DELF・DALF の試験を受ける事をお薦め致します。DELF・DALF とは、フランス国民教育省が認定した唯一の公式フランス語資格 で、フランス語力のレベル証明として有効です。6つのレベル : DELF(A1, A2,B1, B2)・DALF( C1,C2)があり、一般的には、レベル B2 以上が学士一年次、レベル C1 以上が修士課程に必要とされている基準です。

帰国後、フランス系企業への就職をする際にも、DELF・DALF のデイプロムを持っていると有利です。外国に住んで、その国の言語と文化を学ぶのは大変ですが、きっと実りも多いはず。どうかあなたのフランスでの経験を将来何らかの形で活かせますように。

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